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夜逃げのジンクス [西田辺探検記]

「鍋のこげ落とし!ない?!」

1 週間も夜の町に出かけなかったら
自称高級割烹 “J” からのでんわ。

「ささら?!こげたわし!?」

「そんなんじゃなくて削るヤツ!」

「削る~!?」
「まな板削りと勘違いしていませんか?!」

「してへん!探してよ!どうせ暇なんやろ!」

「あのね!今!夜逃げの準備!忙しい!」

「またかよ」

失礼な!
前回から 10 年ばかり経っていますよ。


今回は小規模!プチ夜逃げですけどね。
別荘(セカンドオフィス?)から脱走です。

「夜はかえって目立つので昼間に逃げようかと」

「スペックは乏しいのに図体ばかり大きい」
「旧型のパソコンは重いので捨てます」

考えてみればモノを持ち過ぎなんですね。

手塚治虫がトキワ荘に越したときには
ふとんと机をひとつ持ち込んだだけだそうですよ。
カーテンも座ぶとんもありません。
(手塚治虫作/トキワ荘物語)

それでその年の
高額所得者に名を連ねていたとか。

巨匠と私を比較するなんておこがましいですけどね。

ついでにいいますが
小泉今日子は
アイドル時代には引っ越しの連続。
家具は買えなかったそうですよ。
(小泉今日子著/パンダのanan)

私と違ってお金に詰まってではなく
押しかけるファンから逃げるためだそうですが。


閑話休題。

「あれこれデータを取り出せません」
「パソコン内の “お水” のみなさんの住所録やら」
「イベントの資料はあきらめようね!ははは」

「なぬ?!そりゃ困る!みんなが」
「うちの(資料の入っている)パソコンだけでも」
「持ち出そうよ」
「いつ!決行?!」

「第 1 次チャンスは今!」
「30 分以内なら」

「すぐ行く!」
「“Z” も」
「“C” も暇そうだったから連れて行く」

ああ!これで
“お水” の連中とも縁が切れると思っていたのに。
親切にしてくれなくてもいいのに。

ホントにすぐきましたね。
“Z” さんのボックスカーとともに。

20 分であれやこれや積み込んでしまいました。

手慣れた?もんです。


“J” が「またかよ」といったのは
私だけのことじゃなく
1 年に 1 度くらい夜逃げの仕事?が回ってきます。

だいたい夜逃げをしたものは
その後なんとなく平穏に暮らしていますが
なぜか熱心に手伝った人が不幸におそわれています。
気の毒。
恐ろしいジンクスがあるのです。

現に 10 年ほど前の私の夜逃げに頑張ってくれた人は
脳の血管が切れて社会からリタイアしたし
半年前!お年寄りの逐電(ちくてん)を手伝ったひとりは
自分の店舗を閉めたままだし。


そして今回は
“J” が入院してしまいました。

「昼?逃げ」の謝礼もしていないので
見舞金と
シャンプー(頭を洗いたいとか!変なヤツ)を
持って行きました!
おいらの懐中は依然真冬のままなのに
入院するなよ!

ま!シャンプーはともかく
お金は「いらん」と突き返すでしょうけど!
心あらば!きっと。

「あ!そ!ありがと」

即!受け取ってしまいました。なんだよ~!

「保険金の受け取りが少ない」
「掛け金が高いのにエラい損や」

金儲けに「切腹」するのかよ!
みなさん!見舞いに行かなくてもいいですよ。

それなら 3 年ばかり入院していなさい。
そのうち香典がもらえるでしょう。


  友寄れば 夜逃げも楽し 春の闇  、、、ほっ

(敬称略)
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