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ホテイアオイを食べた人 [草のゆかり]

「ホテイアオイ(布袋葵)が消えた!」

あるおじさんが首をかしげています。

わが家の庭の桃ケ池の蓮池に入れていた
ホテイアオイ(ウォーターヒアシンス)が消えたというのです。

そんなところに放したら叱られませんか。
水生生物なんかに被害があるらしく
禁止されているところが多いのじゃないですか。

「あまりにも水質が悪いので」
「改善するのじゃないかと思ってね」

「それに冬に蓮の枯れ葉の清掃があるので」
「ホテイアオイが枯れてもいっしょに片づけられるでしょ」

じゃ!実験!
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1 両日で消えましたね。



枯れた訳じゃないでしょう。
バケツで育ててみましょう。
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10 日でみっつの子の親になりました。
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こんなに栄養分のない水道の水でそうですから
野におけば!ひと月で 20 ~ 30 倍にもなりそうです。
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まとめて 10 株ばかり放流してみましょう。

あれ!
数日経って見に行ったら残骸がひとつ浮いています。
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だれかがかじったような跡がついています。

近くにカルガモが。
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今年生まれた兄弟でしょうか。
数えたら 10 羽以上!グループでいますね。

食べたのはカルガモ?!
蓮の青い実をつついていますから。



「アカミミガメとちゃうやろか?!」

ご老体はいいます。

どこかの寺院の放生(ほうじょう)池の
アカミミガメはホテイアオイが好物だそうです。

桃ケ池には放生というより
不要になって捨てられたアカミミガメだらけ。
そうかも知れません。



「うちの金魚はホテイアオイの新根をすぐ食べてしまう」

なんていうおばさんもいます。

金魚が棲んでいるのは確かですが
なかなか姿を見せません。

また!この池はコイ(鯉)の楽天地。
コイが食べてしまったのかも。
まさかソウギョ(草魚)はいないと思いますが。



「東南アジアのどこかで水牛が食べていたような」
「水牛やカバは食べるのでは?!」

どこにいるんですか!
水牛やカバが
桃ケ池を泳いでいるのを目撃したことがありますか!

ともかく!
だれだ!食べたのは?!



私も食べてみましょうか。

茹でて水にさらしてみます。

野菜とするなら硬い。
新芽だけ食べるのなら柔らかいのかも。

主張する味はありません。
こわごわ前歯で少しずつかみちぎり
カピバラになったような気分。

あ!カピバララーメンがあります。

アラフォー(around 40)のおね~さまが
お土産にくださいました。

決してカピバラのような容姿ではありません。
ため息が出るほど美しく
後光が差しているかのようにまぶしいお局さまです。

カピバララーメンにトッピング。
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この食感にこの食味なら
人間が食べたのじゃないですね。
食べる人はまずいないような。
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