晶子の短歌の街 10円のみそ汁のひだまり庵

高い屋上にヒョウかジャガーかが
寒風の中に凛（りん）としています。


ラブホテルですか。

1 軒だけぽつんとあっても利用しにくいでしょう。
ラブホは数軒固まっていたほうが、、、。
あ！ラブホの調査している場合ではありません。

その前に
武野紹鴎（じょうおう 1502 ～ 1555）屋敷跡。


村田珠光（じゅこう 1422 ～ 1502）の
わび茶の精神を
千利休（1522 ～ 1591）らに伝えた人ですね。

豪商だったそうですが
ただの空き地がぽつんとあります。

自由都市だった堺市にきています。

北西に 2 分も歩けば
千利休と与謝野晶子（1878 ～ 1942）を学べる
「さかい利晶の杜（りしょうのもり）」があります。
連日大勢の人が押しかけていますが
武野紹鴎は見向きもされませんね。

今気づきましたが
紹鴎！利休！晶子に共通点！？
みんな豪商のような。

「さかい利晶の杜」には向かわず
北に歩けば宿院公園にウサギが遊んでいました。


「白夜の兎」だそうな。

白夜の地にウサギがいるのですか。
いるのならアナウサギでしょうね。
どうりで洋風の顔、、、なんて冗談です。



さらに北に行けば「フクスケ」？！


あの「福助」でしょうか。
福助創業の地は
堺だったと聞いたことがあるような。

その昔！福助勤務の人が
「会社がこけた」と
騒いでいたことがありましたね。

私がニューハーフ時代には（冗談ですよ！）
いつも高価な「パンスト」をくださいましたが
今ごろ無事に年金をもらえているのでしょうか。

今日の生活にも窮しているものが
人の心配をしている場合じゃありませんが
お世話になったのにお礼もしていないですね。

その店舗のあるアーケード街へ入ります。
アスティ山之口（堺山之口商店街）ですか。



大きな短冊（！）が下がっています。


菜種（なたね）の香　古き堺を　ひたすらむ
踏ままほしけれ　殿（との）馬場の道


たくさん下がっていますね。


その子二十（はたち）　櫛に流るる　黒髪の
おごりの春の　うつくしきかな


ん！？

和泉（いずみ）なる　わがうぶすなの　大鳥の
宮居（みやい）の杉の　青きひとむら


この歌は！
大鳥神社の歌碑にあったような。
与謝野晶子の歌でしたよね！たしか。
その道は暗く
まして晶子の歌に感動できないものには
敬して遠ざかっていますが。

ここは晶子の故郷ですから
晶子の歌ばかり飾っているのでしょうか。



劫初（ごうしょ）より　作りいとなむ　殿堂に
われも黄金（こがね）の　釘ひとつ打つ


この歌！
どこかで出会ったような？！

松村緑編／石上露子詩集／の巻末の解説に
「黄金（こがね）の釘」という
岡野弘彦という署名の一文がありました。

その最後に
「人生なにが残り候（そうろう）やと考え候へば」
「はかなきものながら歌のたぐひに候べし」と
晶子が露子にいったとか書いてありましたね。

さらにこの「劫初より、、、」の歌で
しめくくられていました。



この商店街は
開口（あぐち）神社の参道でもあるのでしょうか。

開口神社の境内に
晶子の大きな歌碑が建立されていました。


あ！？
歌碑の横は舳松（へのまつ）神社？！

このあたりも「舳松」なんですか。
「阪田三吉」の
「舳松人権歴史館」があるあたりが
そうだと思っていましたが。

長塚節（1879 ～ 1915）が
旅行記「松虫草」に堺を書いていました。

旅の途中の長塚節は
ススキの穂の中のわらぶきの茶店に入ります。

茶店の女性に
山陵のあたりは耳原じゃない！
「舳松」という村だと教えられます。

山稜とは
百舌鳥耳原中陵（もずのみみはらのなかのみささぎ）！
通称・仁徳天皇陵古墳のこと。

長塚節もこのあたりを徘徊したのでしょうか。



ワンコインのランチがあったような気がする
開口神社前の「ひだまり庵」に入店。

あいかわらず混雑！
あ！失礼！繁昌していますね。


この日の一番安い「3 種盛肉丼（小）」
790 円（税込）をいただきます。


このみそ汁は 10 円です。


10 円ならもう無料でつけてくれたらいいような。
なんて客のほうは勝手に思ったりして。

肉丼には
ローストビーフ！ローストポーク！ステーキの
3 種の「肉」がのっていました。



（人名・短歌・引用文では新漢字表記しています）
（敬称略）

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