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飛田新地(5) 遊廓は不滅 [スペインのハエ (R-18)]

阪神高速道が横切っています。
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阪神高速道は
西横堀という川の上を走っています。
もっとも今
西横堀川は埋め立てられていますが。

阪神高速道を越えてつづくのは瓢箪町。
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ちなみに大坂(大阪)で
「町」「丁」といえば
「通り」とか「筋」とかの
「道」を指すようです。

昔の瓢箪町廓(くるわ)です。
なんの面影も残存していませんが。

通称・新町遊廓は
瓢箪町廓というのが本名(?)かも。

好色一代男の世之介は
舟に乗ってこの廓に乗り込んでいますね。

江戸の終わりごろの「瓢箪町廓」の図を見ると
東に南北に西横堀
北に東西に立売堀(いたちぼり)
南に東西に長堀という川に囲まれています。

西に川があったのかどうかは知りません。

さらにその中に
「水道」という名の幅員のあまりない堀で
四角に囲まれた
瓢箪町遊廓があったようです。



そば屋の発祥の「砂場」の碑。
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このあたり
豊臣秀吉の大坂城築城時の資材置き場。
むろん砂(置き)場もあったのです。

資材置き場には労働者が集結。
その人たちに麺類等の食品を提供する店も
にぎわったのですね。

だから遊廓も!?
瓢箪町の瓢箪は秀吉の馬印ですからね。

でもそれは違うようです。

江戸時代になってから
瓢箪町の廓を移設したからのようです。

瓢箪町に並行して北に
九軒町があったらしい。
九軒町の廓が越しているのです。

そこに堤があって桜の名所だったとか。

このなんの変哲もない町の中の公園に
「新町九軒桜堤の跡」の碑がありますが。
blog24.jpg

新町遊廓は
明治になってからどんどん変貌して行き
さらに先の大戦で焦土と化し
まったく遊廓の面影はありませんね。



大阪から「遊廓」が
消えてしまった訳じゃありません。
「飛田」や「松島」とかで
ちゃんと継続しています。

なんなんでしょうね。

突然ですが「ハイト・リポート」です。
はは。
ちょっと古いかも知れませんが
わが家にテキトーな資料がないもので。

それによると男女のセックスは
快楽のためばかりじゃないような。

むしろ男女のそれより他のやり方のほうが
男も女もより強い快楽が得られる!
得られている人が大多数になっています。
つまり快楽だけなら男も女も
パートナーなんか必要としない!?

じゃ!なんのために。
まさか電線の上のツバメ(燕)の交尾と
おなじという結論でもないでしょう。

リポートは膨大な量!
不勉強の私には難解。
拾い読みすれば
男にとってセックスは。

「なんの束縛も感じず
「感情を自由に表現できる唯一の機会!

「戦争!飢餓!病気!死!の対極にある!

「自分をさらけ出したい願望!

「くだらない日常生活からの逃避!

肉体の快楽はそのつぎ!?らしい。

飛田新地がなくらない訳が垣間見られたような。

美人の奥さん!
聡明なこども!
御殿のような家!
給料が使い切れないほどあって
はた目にはしあわせを絵に描いたような男が
飛田新地に行く事由がそこにあるような。

そんな家にも!
そんな家だからか!
ないものがあるのです。

飛田新地は不滅です。



(喜田川守貞著/
  近世風俗誌(守貞謾稿)/宇佐美英機校訂)
(井原西鶴作/好色一代男/暉峻康隆校注・訳)
(S・ハイト著/ハイト・リポート/石川弘義訳)
(同著/男性版/中尾千鶴監訳/等を読みました)



(敬称略)
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