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真竹の筍 虎杖 蕗 [半煮え!生煮え!]

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「イタドリ!もらっていいですかぁ!?

草刈りをしていたおじさんに断ると!

「?!」

通じません。

「スカンポ!いいですかぁ!

いいなおせば!

「いくらでも採って行って」

「イタドリ」の名は
越後から土佐までおよんでいると
柳田國男の調査がありますが。

「スカンポ」という呼称もまた
北は越後!東は上総(かずさ)!
西は瀬戸内海沿岸におよんでいるそうな。

その中ほど(?)に
「タチヒ」があるといいますが。

でも!すんなり
「イタドリ」がある訳でもなく
「イッタンドリ」だったり
「エダドル」だったり。

「スカンポ」も「タチヒ」もしかり。
わずらわしいほどの方言を羅列しています。

山の密漁(?)のお大尽が
ときどき使っている「サイジンコウ」は
「タチヒ」や「タジヒ」の類らしい。
どこがどうなのやら。



清少納言が枕草子に
見た目はたいしたことはないが
漢字で書くとおおげさなもののひとつとして
「虎杖(いたどり)」をあげていますが。

その前の時代の呼び名が「タジヒ」らしい。
古事記では反正天皇が
「多治比(たじひ)の柴垣宮」で
政務をとっています。

イタドリの柔らかい茎の模様が
「虎」に似ていたり
「タジヒ」すなわち「マムシ(蝮)」を
想像させられるからでしょうか。



「タケノコ!もらっていいですかぁ!?

「道の真ん中に出ているものはいいけど」

道の脇ですけどもらいます。

春の水かさが増えて
川の中でおぼれて(?)いた
細いフキは断る人がいなかったので
黙ってもらいました。
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山中を歩いていても
タダでは帰りたくない乞食根性に
われながら!イヤになりますね。



このタケノコはマダケ(真竹)の子?!
ハチク(淡竹)じゃないですね。
「えぐみ」が強いでしょうね。

ああ!米糠(こめぬか)がありません。
夜中に帰宅して調達ができません。
ともかく茹でます。
唐辛子だけ入れて。

「食道楽」の作者・村井弦斎の夫人は
米糠の代用には
昆布でOKといっていたような。
ま!半信半疑で
昆布の切れ端を入れてみたり。
気休めに少しだけ重曹を振ってみたり。

柔らかくなったので
流水にさらして寝ました。

朝になると気のせいか
「えぐみ」が抜けているような。



タケノコを
多めのオリーブ油で炒めます。
油処理で大半のアクが抜ける山菜が
多いような気がして。

取り出して鶏肉の手羽先を炒めます。

タケノコをもどして
昆布だしと酒でコトコト煮ます。
ハイキングの途中で買った
おばあさん(たぶん)手作りの味噌で調味。

もうガシガシしている山椒の葉ですが
先のほうを摘み取って混ぜます。
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おいしくできました。



イタドリとフキの皮をむいて湯通し。

酒と水を沸かして煮ます。
花かつおと味噌を入れて火を消しましたが。
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下茹でしたので柔らか過ぎます。
直接煮たほうがいいのかも。



下茹でして水にさらしたフキの葉を
きざんでオリーブ油で炒めます。

サクラエビと表示されてはいますが
ピンク色の怪しげな干しエビを混ぜ
味噌と砂糖で味をつけました。
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ほろ苦くて酒が進みます。



(柳田國男著/野草雑記/)
(石塚月亭編/弦斎夫人の料理談/)参照
(敬称略)
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