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木喰仏のほほえむ猪名川町の秋 [町道!街道!眠り未だ足らず]

細かい雨が降る日。
兵庫県南東部の
猪名川町の秋の中を歩きます。

宝塚市の北
大阪府に接している町です。

のどかな田園地帯。
刈り入れの終わった田んぼで
いろんな鳥が落穂拾い(?)をしています。

ん!?
サギの向こうに
籾殻(もみがら)の山があります。
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火をつけて燻炭(くんたん)や灰や
焼き芋を作りたいもの。
焼き芋はともかく
そのまま埋めたのでは
長い間腐らず残りかねません。
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土壌改良等でそうしたい場合はともかく
今まで一般的には
野焼きをするものでしたが。
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田んぼの横に住宅群が浸食してきて
住民が煙と臭いに苦情をいいます。
やたら役場に消防署にでんわをかけます。

養鶏場の近くに勝手に家を建て
「臭い!」というものもいるご時世。
困ったものです。



逆に主に奈良県のあちこちで
よく起きているのが極度な排他主義。

新参ものを徹底的にいじめるというもの。

役所の指導で町内会に入会するのに
なん十万円という法外な金額の入会金を
要求された人がいましたね。

その土地に子女が独立したときには
ほとんど請求されないというのですが。

おカネは払うのに徹底的に嫌われます。
集落内の店舗では
なにも売ってくれないというふうに。

村祭りには参加を拒まれます。
初宮まいりをしていないから。
氏子ではないから。
それなのに町会費は
氏神さまの行事にほとんどつかわれます。
それは慣例だからということで
役所も知らんふり。

奈良県は小説「橋のない川」の舞台です。

出自や住んでいるところの違いで
差別されるはなしです。
それは数の論理ですね。

私にも経験がありますが
その集落に行けば
逆に差別されます。

「アドルフに告ぐ」の最終章に
「ナチの残虐に追われていたユダヤ人が
「今じゃナチ以上に残虐行為
なんてせりふがありますが。

「正義」は移ろいやすく
「ヘイト」なんて立場をかえれば
真逆になってしまいます。

どちらがどうのこうのというのではなく
人間の性(さが)でしょうかねぇ。
永遠に「正義」はひとつにはなりません。

神武天皇の時代から
ばっさばっさと
切り殺せたほうが「正義」になります。

殺されたほうは永遠に「悪」です。

漫才の横山やすしが
繰り返しいっていたように
なにがなんでも
どんな手段を行使しても
「勝たなあかん!」



東光寺の「立木子安観音」さま。
blog74木喰仏.jpg

木喰(もくじき)上人(1718 ~ 1810)の
作でしょうか。

もともと樫(かし)の生木に
彫られていたそうですが。

木喰仏は薬師堂に 13 体もありました。
blog75木喰仏.jpg

猪名川町には木喰仏がさらに 12 体
木喰上人の書軸が 5 幅伝わっているそうな。



猪名川の渓谷に高さ 30m の屏風岩があります。
blog76屏風岩.jpg

いい景観なんですが
周辺が雑然としていて
みなさんを誘導してきたら
なんだかがっかりする場所です。

黒豆が収穫期をむかえています。
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「枝豆狩り」なんてあります。

引き抜くだけですけどね。



天乳寺にも木喰仏がおわします。
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木喰上人は北海道から九州まで行脚し
多くの作品を残していますが
ここ猪名川町には
90 歳のときに訪れたそうな。

最晩年の作ということ。
いずれも
微笑を浮かべた仏さまを彫っています。

五穀(米・麦・ヒエ・粟・豆)を絶ち
煮炊きしたものは食べない修行僧が
90 歳で彫刻するとは!



栗と柿の実る道をくだります。
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上人は
木の実は食べられたのでしょうか。

「道の駅 いながわ」で
小さな柿を買いました。
blog80.jpg

スダチとカボチャとシシトウも。
みんなで 400 円ばかり。

柿の実をかじりながら
さらに歩きます。
無能なものは
いたずらに食べて死ぬのみ。

秋たけなわ!
寂しい小雨が降りつづいています。



(住井すゑ著/橋のない川/)
(手塚治虫著/アドルフに告ぐ/)参照
(敬称略)
タグ:手塚治虫
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