SSブログ

万博公園のコスモスの丘 [解語の枯れ尾花]

陽(ひ)かげれば 花野もさびし 子と行くも
blog51.jpg

また!脳裏に浮かびました。

だれの句でしょうか。
いつ出遭った句でしょうか。
こんな花の中にくると
一瞬!浮かんで消えるのですが。

花野の中!
ベビーカーを押した若いママが
通り過ぎて行きました。



大阪府吹田市にある万博記念公園の花の丘。
blog52.jpg

コスモスの花が咲いています。

ほとんど「センセーション」ですね。

全国のコスモス花壇に行くと
まず!この種が咲いています。

コスモスは「秋桜」ですから
秋になってから咲く短日植物ですよね。
でも!センセーションは早咲きというのか
芽が出れば 3 月で開花するので
花祭りなんかの予定が立てられるので重宝します。

少しずつずらして播種(はしゅ)すれば
たとえ長いイベントでも
開催中いつでもいい状態の花があるという訳です。

それに草丈が低い。

人の背丈を越えるまでに育って
風で倒れてもめげずに頭を持ち上げて咲くという
コスモスのイメージが私にはあるのですが。

この種は日本人の体格にちょうどよろしい。



こんなに日本になじんで
春に桜を愛(め)でる日本人が
「秋桜」なんて呼んでいる日本的な花なのに
最近ひろまった花なんですね。
blog53.jpg

中村浩著/園芸植物名の由来/によると
日露戦争の直後(1905 年)にひろまった!とあります。

どんなきっかけでそうなったかは書いてありません。

だから!古い俳句や短歌には出てきません。



その園芸植物名の由来/によると
メキシコ原産のコスモスが
ヨーロッパにわたったのも比較的近年
18 世紀も後半らしい。
blog54.jpg

コスモスと名づけたのは
スペインのカバニレス神父。
ちなみにこの人は
「ダリア(ダーリア)」の命名者でもあります。

語源はギリシア語の「kosmos」
「秩序」とか「調和」という意味だそうです。

この地で開催された「EXPO 70」のテーマは
「人類の進歩と調和」だったようですから
ここに似合う花なんでしょうか。



黄色のコスモス(イエローキャンパス)も咲いています。
blog55.jpg

センセーションは日本の
「タキイ」か「サカタ」が作り出したものと
恥ずかしながら長い間勘違いしていましたが
アメリカで改良されたものらしい。

しかし!黄色の花は日本作出に違いありません。

講談社・園芸大百科事典/によると
花弁の 1 部が黄色くなった花を発見したのが 1957 年!
それをもとに全部黄色くなる花を作り
品種の固定に 25 年かかったそうな。

ちなみにオレンジ色や赤が勝った色の
キバナコスモスは別種!
夏の花に分類されるらしい。



開門 1 番にきたのですが
もう!いけません。
blog56.jpg

高射砲のような大きなブツをかついだ連中が
後から後からぞろぞろ湧いてきました。

傍若無人にふるまう自称・カメラマンたち。
カメラじじいかカメラばばあと呼ぶ方がよさそうな
オールドばかりですが。
厚かましさでは年季が入ってますぞ。

ところ構わず!長時間!三脚を立てています。

お年寄りはみな裕福そうに見えます。
それじゃ!公の場で醜態をさらすより
自分たちで好きなように
どこかにプライベート花壇を作り
心ゆくまで撮影されたらいかがかな。

せめて公の花壇では
「三脚使用禁止」にしてもらいたいものです。



blog57.jpg



(敬称略)
コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感