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観音山で泣きました [活動写真]

中国映画「ブッダ・マウンテン」を観ました。

原題は「観音山」ですがね。
「えーだい」は
といっても「良い題」じゃなくて
「英題」は「Buddha Mountain」?!

余談ですが京都弁(?)に
「えーがた」なんてあるのを思い出してしまって
悪乗りして「えーだい」なんてほざいて!
ごめんなさい。

ちなみに「えーがた」とは血液型じゃありません。
昔の京都人が映画鑑賞時によくいっていたことば。
「良い方」つまり「正義の味方」のこと。
カタキ役のことは「わるがた」といっていたような。

原題が「観音山」なら
日本題も「観音山」でいいのじゃないの?!

「英題」の「Buddha Mountain」から
カタカナ読みして「ブッダ・マウンテン」なんて、、、!
ああ!現代の日本語って、、、。
ともかく!大変ですねぇ。



閑話休題。

物語は 2008 年の四川省の大地震の後のころ
先が見えず青春をはいずりまわる 3 人の若ものと
生きる希望を失っていく京劇の老女優との
悲しくもおかしい人生の彷徨。

弟子にもバカにされ!息子は事故でなくなり
いつも眉間にしわを作り悲しい顔の
富司純子似の老いた女優が
部屋を貸すことにしたのです。

やってきたのは
それぞれ問題を抱えている 3 人の若もの。
時任三郎似の青年と
大塚寧々似のバーの歌手と
内山信二似のデブ。

あ!瞬間そう思っただけで
どこまで似ているのかといわれても困りますが。



中国は全体主義じゃないんですか!?

底辺は心身とも貧しく!悲しいものですね。
共産主義の
それが中国流に変化している共産主義でも
底辺の若ものにはなんの恩恵もありゃしない。

奔放に生きざるをえない若ものと
うつうつとしている元・女優との日常生活が
きしまぬはずがなく。

しかし!みんな根は素直で
一生懸命生きているんですね。
やがて
地震で崩壊した観音山の寺院の仏像の修復に
ボランティアで力を合わせるようになります。



画面の展開!
切り替えが小気味いいですね。
女性監督ならでの感性でしょうか。

専門的にどういう名前のテクニックか
知る由もありませんが
「白飛び」みたいな画像が多いのですが
意識的にそうしているのでしょう。



ラストは
大きな滝の山で
いつも怖い顔をしていた老女優が笑っていました。
デブが片腕で涙をぬぐって!おしまい。
どうなったの?!
あとは観客の心にまかせてくれるらしい。



観客は少なかったので(3 人でしたか)
わんわん泣いていても大丈夫でした。

わんわん泣く映画でもないのですがね!
しつけのないわんこでもあるまいに。

このごろ!ストーリィと関係なく
泣いてしまいます。

たとえば
青い空と緑の丘が写ったとします。

ああ!あんな丘で
恋人に不誠実なことをいって別れたなぁ!とか。

祖母の期待を裏切ったときに
まぶしかった空に似ているわい!とか。

別な世界に心が飛んで
それが決まって
恥ずかしい思い出!
残念な過去ばかりなんです。

それで泣いてしまうのです。
私だけの心の「白飛び」?!

まだ!純な心がほんの少し残存しているらしい。はは。

人は不思議に思うでしょうね。
映画や芝居はひとりで見るに限ります。



あ!日本語の正式なタイトルは
「ブッダ・マウンテン ~希望と祈りの旅」
長い!
「観音山」3 文字をそんなに訳さねばなりませんかね。

「観音山」は実在する四川省の山だそうです。



(敬称略)
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