月ヶ瀬梅渓の美しい人 [みんなで歩けばこわくない]
衝破春寒暁出城
しゅんかんを しょうはして
あかつきに しろをいづれば
東風剪剪弄衣軽
とうふう せんせんとして
いをろうしてかろし
漫山匝水二十里
まんざん そうすい にじゅうり
尽日梅花香裏行
じんじつ ばいか こうりにゆく
梁川星巌(やながわせいがん 1789 ~ 1858)の詩。
(読み下し/石川忠久)
「二月五日携家観梅於月瀬村」という
題がついています。
旧暦の 2 月 5 日(今年なら2014/03/05)に
「家」を連れて月瀬村に観梅にきたのですね。
「家」とは妻の紅蘭(1804 ~ 1879)のこと。
この詩人は妻と徘徊するのが好きだったようです。
15 歳年下の妻。
夫を尊敬し従順!聡明で詩作に長(た)けた妻。
星巌は可愛いくてたまらなかったのかも。
月瀬村は「つきせむら」だったのでしょうか。
「つきがせむら」と呼んでいたのでしょうか。
近年!「月ヶ瀬村」と表記を改めたようですが。
ちなみに 2005 年に奈良市に編入され
「村」はなくなっています。
詩に添えて
月瀬村は見るところすべて梅花
幾億万株かも知れないと書いています。
しかし!辺鄙(へんぴ)なところなので
賞するものがいないともいっています。
幾億万株は大げさな表現かも知れませんが
辺鄙というのは!失礼ながら今でもそうかも。
そこが!また!いいのですけどね。
JR月ヶ瀬口駅。
静かですね。
梅渓行きのバスに乗ります。
村中にいくつかの梅林がありますが
まず!帆浦梅林に出て名張川を望みます。
花は咲いています。
今まで!なん度かきたものの
だいたい!寒風吹き荒(すさ)んでいて
「花」とまともに対面したことは少ないのですが。
惜しむらくは!雨模様。
霞んでいます。
同行のアラフォー(around 40)のNo.6
(女史にNo.をつけてすみません)
かりそめのマドンナのおね~さまが
こんなにたくさんの梅花を見るのは初めて!と
喜んでくれるのが救いですが。
あの日の紅蘭のように可愛く、、、。
あ!あの日の紅蘭は 20 歳だったそうですよ。
おね~さまは紅蘭の母くらいの年令。失礼。
でも!「かわゆさ」は年令じゃないのだ!
あ!ほめたことにはならないのかも!すみません。
過去!同行者が悪く!?
吟行には酒がつきものと勝手なリクツをこねて
このあたりの茶店で大酒を食らい
他のいくつもの梅林には
まず!行かないで帰っています。
今日は眼下の月ヶ瀬橋を渡り
対岸の梅林にも足を延ばしませんか。
え!?
この道は通行止め!?
遠回りしなけりゃならないの?!
残念!時間がなくなるので
今回もこのあたりでランチにしますか。
雨が上がりましたね。
きれいですね。
いつもの相棒の
アラフォーNo.2のおね~さまじゃなく、、、。
あ!そりゃもう!
おね~さまはいわなくても当然!
きれい、、、ですよ。たぶん。
黄色い梅花じゃありません。
さんしゅゆ(山茱萸)の花でしょうか。
花の向こうの施設は
たしか「梅の郷 月ヶ瀬温泉」ですよ。
月ヶ瀬温泉の入浴料は 600 円。
でも!外の足湯は無料かな。
茶畑!珍しいですか。
なんでも感動して
ホント!あなたは可愛らしいですね。
相棒のおばさん!つまり
お色気過剰アラフォーNo.2とはエラい違い。
いや!なんでもありましぇん。
ひとりごとざんす。
ここは大和茶の産地としても有名なんですよ。
「みのむし」を買います。
「白梅茶屋」考案の茶葉だそうですが
茶葉がミノムシの形に成形されていました。
(敬称略)