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パラダイス・愛のまぼろし [活動写真]

映写が始まってすぐ
スクリーンに「Liebe」と文字が出ました。

「リーベ」ですかぁ!?
「Ich liebe dich(I love you)」の「Liebe」!

「パラダイス:愛」という映画を
観にきたのですがね。

「PARADISE:LOVE」(ウルリヒ・ザイドル監督)です。

ああ!原題は「Paradies: Liebe」
ドイツ語なんですか。



あれ?
「liebe(love)」は「愛」なんですか?!
「恋」じゃないんですか!?

ふと!疑問。
分からなくなりました。

情欲を伴っているのが「恋」かな?!
「恋人」なんて単語がありますから。
しかし!
「恋しいふるさと」なんてつかいますよね。
故郷に欲情するヤツぁ!?
ま!珍しい動物でしょうね。

「愛人」ということばもありましたか。
「恋人」よりもっと発情していそうですねぇ。
結局!分かりましぇ~ん!

ちなみに
「恋人」は「れんじん」と読まないのですね。
それに「愛人」の方は訓読みしないのですか。
これまた!不可解。

考えるのじゃなかったわい。



それで!
(それでかどうか知りませんが)
「恋」と「愛」のふたつを合体させて
「liebe(love)」を「恋愛」と訳したのですか。
明治以降の日本。

Andrew Gerstle 著/江戸をんなの春画本/に
「恋愛」という造語は
「西洋的な考え方を容れた結果であって」
日本の明治以前には
「そのような観念さえ存在しなかった」
なんて書いてありますが。



なんて!つまらんことを考えていたら
あ~ら!大変。
「にゃんこは家の外に出せ」なんて
これからの伏線になるのかどうなのか
頭に入らないうちに!物語が進んでいます。

初老(50 代でしょうか)の女性テレサは
オーストリアから
ケニアの美しいリゾート地に旅立ちます。

同じように保養にきた女性 3 人。
かの女をはじめ 4 人とも大相撲でいえば超アンコ型!
アヒルのように尻を振って
ダッチロールでしか歩けない人たち。
blogパラダイス愛.jpg

肉体と年令にコンプレックスを持っていたのに
もてもて!?

そこは一大「セックス観光」の地でした。



たくましい「モチモノ」の
「ビーチボーイ」がしつこくたかってきます。

たくましいモノは
「角のケダモノ」なんて字幕が出ていましたね。

最初は倫理感があったテレサも
女性としてやさしく扱ってくれる
若い黒人たちとのセックスゲームにおぼれるのは
時間の問題でした。

アップ!ダウン!アップ!ダウン!
とやっていましたね。
ブラジャーを着けたらアップ
はずしたら!
超特大のナン(インド料理のパン)のような乳房が
ウエストの位置まで落ちます。

そんな劣等感を吹き飛ばしてくれる
黒人の男の子の情熱!?

そりゃぁそうでしょう!
かれらはお金のために体を売っているんですから。
バカですねぇ!
「愛」も「恋」もあるはずがありません。
結果!
あの手この手でお金をもぎとられます。



大昔!聞いたことがありますね。

東南アジアのどこかのリゾート地。

某大手のツーリストの添乗員の
若い男性がいっていましたね。
「あそこのツアーには添乗したくない!」と。

日本の中年だか初老だかの女性を連れて行けば
やっぱり!ビーチボーイの餌食。
餌食とは思っていませんから!始末に悪い。

初めは貞淑づらの女性やら
まったく予備知識のなかった人やらは無視しています。
ところが周囲の女性が
若くてたくましいビーチボーイをお持ち帰りして
嬌声をあげていたら
とたん!全員色気づき!発情するとか。

「添乗さん!ボーイ!ボーイ!」と
夜中にドアをたたくのだそうな。

「こんな夜中に!知りませんよ」

「なんとかしなさい!」

「無理です」

「じゃ!あたし!ここに泊まる!あなたでいい!」

あなたでいい!といわれましてもねぇ!



20 世紀の終わりごろ
容姿やなにやら劣等感のかたまりで
もてない男の子たちが
近隣諸国へ買春旅行に走ったそうな。

また!不細工と思っている女の子たちが
米軍基地の若い外人に貢ぐのがはやったそうな。



なにも外人とつきあわなくても
恋人のいない日本の男と
やはりいない日本の女がくっつけば
手間いらずじゃありませんか。

それは!できないのですね。

相手にコンプレックスを
見透かされるのがイヤなんですね。

吉本新喜劇の末成由美(すえなりゆみ)のギャグに

「元ミス・ユニバースの由美でございます」

というのがあります。

それですなぁ!

外国人には
日本人の基準が分からないでしょうから
「日本ではミス・ユニバースだった」と
いってもいい!いえるのかも。
どんな女でも悲しい男でも
外国人の前ではコンプレックスが消えて
威張れるのでしょうか。

ゼニさえあれば。



(敬称略)
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