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友ヶ島 要塞の島 [野道!山道!恋はけもの道!]

南海・新今宮駅から
朝の 6 時 42 分発の急行に乗ります。

早朝なのに案外速く
8 時 20 分に
和歌山県の加太(かだ)駅に着きました。

ゆっくり歩いても港までは十分な時間
始発の連絡船に乗ることができて
9 時 20 分に友ヶ島に上陸です。
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大昔!わずか 2、3 年の間に
憑(つ)かれたように
この島にきたものですが。
といっても 10 回もないとは思いますが
4、5 十人は案内しているはず。

昔から怠けもので!協調性皆無だったのですが
ハイキングやピクニックやキャンピングの
企画だけはしていたのですね。

そのとき同道した人たちと
今ではどなたとも音信不通です。

日本にいない人や
この世にいない人も多いと
風のうわさで知るだけ。

「過去を思い出さない」ことが
私の処世訓なのに
最近!脳裏をよぎるんですねぇ!
いまわしい過去が。
加齢から焼きが回ってきています。

今日も連絡船で風に吹かれていたら
遠い日の友ヶ島を思い出してしまいました。
つまらん幻覚です!くそったれめ!



大昔のことは忘れました。
新上陸(のつもり)です。

が!野奈浦(のなうら)桟橋から
すぐ右に歩き出しました。
足が覚えているのかなぁ。
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前をカップルが行きます。
ああ!あんなときもあったよねぇ。
あのときのあの人も異国に消えました。

ああ!ホントにやめよう。
処世訓に背くことは。

池尻浜(いけじりはま)が見えてきました。
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この海岸と
この近くの高台の森の中で
一番多く野営しました。

船を降りたら
まず!まっすぐここに荷を運んでいたのです。



池尻浜の横にある蛇ヶ池(じゃがいけ)に
今日は案外多く水があります。
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なにかいつも不気味な水の色で
盛夏の水がほとんどないときには
マムシが涼を求めて寝て(?)いたりしたものです。

灯台の方へ上って行きます。

途中!第二砲台跡に寄ります。
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崩れて行くままですね。

先の大戦の終結までは
この島は要塞(ようさい)だったのです。

ここは大阪湾の入口!
そしてくびれて狭くなっています。
テキが紀淡海峡をやってきたら
ここでくいとめようとしていたのですね。

この沖ノ島!干潮時にはつづいている虎島(とらじま)!
それに神島(かみじま)!地ノ島をあわせて
友ヶ島というらしいのですが
砲台跡が
沖ノ島に 5 か所
虎島に 1 か所残っています。



明治 5 年(1872)建設の友ヶ島灯台。
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今も現役です。

ん?!
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灯台の西の断崖の上が「子午線広場」?!

昔はこんな名前の広場はなかったような。
最近!子午線が通った(?)のでしょうか。

灯台の横が第一砲台跡。
テキと真っ先に対峙するところでしょうね。
もう!
風化が進んで立ち入り禁止になっていました。



丘を降りて蛇ヶ池の南の
池尻キャンプ場に出ました。
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さらに南には孝助松(こうすけまつ)海岸。
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この浜で
たくさんのガンガラを
採集した連中は得意顔でしたね。

ガンガラというのは方言かどうか知りませんが
その名で和歌山では売られていた巻貝です。
シッタカガイの仲間みたいな貝です。

茹でて食べたらおいしいのですが
北側の池尻浜では
小さな!小さな稚貝しか獲れなかったので
大手柄です。

それが大変!
お湯を沸かしているとき!
ガンガラが!
クモの子を散らすように逃げ始めたのです!?

それはヤドカリばかり。
ガンガラの貝殻に入っていたのでした。はは。



再び坂道を上ります。

島内には幅員のある道が縦横に通っています。
里道ではなく!軍用道路だったなごりでしょう。

孝助松海岸を見降ろす道を進めば
旧海軍聴音所跡。
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潜水艦などのスクリュー音を
聞くつもりだったのでしょうか。

室内の薄暗がりに目が慣れず進めば落とし穴?!
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トイレの跡なんですね。

兵隊さんは、、、頑張っていたのですね。
航空機の時代になっても。

切ないですねぇ。



島の最高地点近くには第三砲台跡。
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6 か所の中で一番大きな砲台跡かも。
それによく保存できていますね。

一番高いところから
8 インチ砲を撃つつもりだったのでしょう。

8 インチ砲弾は桟橋に展示されていますが。
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戦闘は空の時代に
急激に移行したことを知っていたのかどうか。
どれほどの抑止力があったものやら。

将校宿舎跡。
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いくつか宿舎があったはずですが
第三砲台の宿舎はまだ使えそうな状態。



頂上付近!
国土交通省大阪航空局の無線施設らしい。
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そっか!
この施設のために
海底ケーブルで電力が供給され
ついでに
島の諸施設にも「電気」が入ったのですね。

無人島とはいえ
宿泊施設やら別荘みたいな海の家やら
外灯なんかがありますから。

最高地点(119.9m)にコウノ巣山展望台。
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あ?!
加太駅前でもらった
和歌山市観光課のリーフレットには
「タカノス山展望台」と書いてあります。

「コウノ巣山」じゃないの?!
そう呼んできましたが。
ま!いいか。
長い間には為政者の勝手な思いつきで
名前が変更するのも世の習いですから。

紀淡海峡がかすんでいます。
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