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三木鉄道ありき 餃子あり [食い逃げ未遂]

神戸電鉄・三木駅(兵庫県三木市)から
美嚢川(みのがわ or みのうがわ)を渡ります。
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美嚢川とは難しい漢字ですね。
三木市の「みき」は
神功皇后が飲んだ「神酒(みき)」からとっているとか。
「美嚢」とはその酒を入れていた壺のことらしい。

この地の別所長治に勝った羽柴秀吉は
町の復興のために免税政策をとりました。
それが江戸時代になってもつづき
職人たち!特に大工職!鍛冶職が多く集まり
長い間「金ものの町」として有名でした。

この橋の上のモニュメントも
その鍛冶の炎を表現しているのでしょうか。

雨に打たれて寂しそうに見えます。
気のせいかも。



10 分も歩いたら
三木鉄道記念公園がありました。
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無知をさらけるようですが
まったく聞いたことのない鉄道ですね。

日本鉄道旅行地図帳/新潮社/を広げると
たしかにありますね。

1916 年 播州鉄道から始まっている古い鉄道。

1923 年 播丹鉄道
1943 年 国有鉄道
1985 年 三木鉄道
と!名前が変わっています。

そして 2008 年廃止。

最近まで走っていたのですね。
6.6km の営業だったらしい。

車止めが残っています。
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向こうにつづくコンクリートの道は
線路の跡かも。

もう!鉄道の運営が成り立たないほど
「金ものの町」の火も消えかけているのでしょうか。



三木鉄道記念公園の近くになにをひさぐ店やら
ちょっと気になる!見方によっては小粋なのれん。
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のぞいてみると「ギョーザ」の文字。
「餃子」ですかぁ!
12 時過ぎだったのではいったのですが。

照明は消してあり
お世辞にもきれいともいえず
声をかけても返答もなく、、、!
帰ろうと思い
「お休みですかぁ!」と小さくいうや否や
ころがり出てきた小柄なおばあさん!

速射砲のようにしゃべる!しゃべる!
怒っています。

あんたはバカか。
のれんを出しているのは営業している証拠。

というようなことらしい。

まるで青島幸男の扮する「いじわるばあさん」
浪花千栄子がよく扮した下町のべらんめえおばさん。
(どちらの映画もリアルタイムには観ていませんが)



照明を入れて鉄板の前に立てば
フツーの女将さん。

どうも!感情表現の豊かな人のような。

昭和 17 年(1942)生まれ。
神戸出身!父親は公務員。
ここは疎開した母親のふるさと。
母親が昭和 26 年(1951)創業。
2 代目。独身。

あ!こちらはなにも聞いていませんよ。
それなのにどんどんしゃべります。

よく分からんけど面白そうなので!ビールを注文。
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お!イキな筒をかぶせてくれるじゃないですか。

ビールがぬるくなるからだとか。
あああ!エアコン!ないんですね。

ま!それも味の内です。

「写真!いいですか?」と断れば
「どうぞ」とやさしい。



三木市の現市長と友だち(?)だといいます。
これから 30 分後に市長がごはんを食べにくるとか。

今!三木鉄道記念館に行ってきたといったら
記念館のことをぼろくそにいいます。

どうやら三木鉄道を清算したのはその市長らしい。



メニューの先頭に書いてある餃子。
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フツーにおいしいですけどね。

焼きうどんも注文。

すみません!
「うどん焼き」でした?!
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遠い日に母が作ってくれたような
ウスターソースのよくかかったうどんでした。



お勘定 1500 円。フツーです。

なかなか似たような店が最近はありませんね。

強いてあげるなら
わがご近所の
大阪は西田辺の
風体は怖いけど!根はやさしい(?)
自称・高級割烹 “J” とその店舗に似ているような。

郷愁を感じるような。
なつかしいような。

だから!
ひるまず!食べられたのかな。あは。

ごちそうさま。




(敬称略)
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