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虹になった涙 [うそ八百]

「パセリが消えた!」

某スナックのけばい化粧の!いや!
美白クリームがよくお似合いのママからでんわ。

鉢植えのパセリ。
葉柄しか残っていませんね。

「ナメクジが食べた!」

小さなナメクジが 1 匹いますが。
でも!ナメクジの食害じゃないような。

毛虫がいませんでしたか。
たぶん!蛾の幼虫ですよ。
食草がなくなったからどこかへ行ったんですよ。

パセリはまた!持ってきてあげますから。

「あ!せっかくだから!ビールでも」

すみませんね!

人なつっこくはないけど
懐中不如意で厚かましいから
断らないもんね。
カウンターの隅でいただいていたら
いい気持になって
「即興詩」ができました。




昔あるとき なめくじが
神さまおうちを くださいな


そこで神さま 徹夜して
作って雲から 投げました


おなかすかせた 明けガラス
ねぼけておうちを 食べました


数が足らずに さぁ大変
みんなでおうちを うばいあい


やっと拾った おうちです
いつでも背負って 歩きます


今も宿なし なめくじは
おうちを探して 泣いてます


泣いた涙は 虹の色
神さま分かって くださいな




ナメクジとカタツムリは同じもの?!
同じだった(?)地方が多かったようですよ。

柳田國男著/蝸牛考/には
ナメクジとカタツムリの呼称の同じ地方が
たくさんのっています。

たとえば
壱岐や日向ではどちらもナメクヂ。
津軽ではどちらもナメクジリ。
盛岡ではどちらもナメクジラ。

区別しなければならないときには
諫早ではカタツムリの方をツウノアルナメクヂ。
肥後の以南ではナメクジの方をハダカナメクヂ

浅学にしてよく分かりませんが
柳田は「ナメクジ」「ナメクヂ」と
書き分けていますが!
発音が違っているのでしょうか。
難しい!日本語力のないものには。



「ナメクジ」といえば
古今亭志ん生(5 代 1890 ~ 1973)のなめくじ長屋。

家賃ゼロで借りた家の

  家ン中の壁なんてえものは
  なめくじが這って歩いたあとが
  銀色に光りかがやいている。
  (古今亭志ん生著/びんぼう自慢)

ほどではなくても
フツーの家でもあちらこちらにキラキラと
ナメクジのはった跡があったものですが
最近!この周辺ではとんと見ませんね。

そうだ!このネオン街のナメクジ
写真を撮っておきますか。

しかし!ナメクジも逃げるときには速い。
もう!姿がありません。



(敬称略)
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