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ウワバミソウの納豆炒飯 [もっそうライス]

毎日無駄に生きて国民の義務も果たさず
夢遊病者か恍惚の人のように
野山を彷徨しているように思われていますが。

それはブログに
徘徊したことばかり書いているからでしょうか。

いくら私でも毎日歩いている訳じゃありません。
交通費もこと欠いていますし。(情けない!)

1 日外出すれば
写真を 100 枚から 300 枚ばかり写してきます。
注意力散漫で芸術的センスもないので
フツーのカメラ好きの人のように
そんなにたくさん撮ることはありません。

だれかといっしょだったり
みなさんを誘導・案内するときには
そちらに気をつかい過ぎて
その半分も撮れませんね。

それを保存するときに気に入らないものを
30%ほど捨てますから
ますます少量の画像しか残りませんが。

それらの画像をながめながら
夜中にブログを書くことになります。

だから 1 日の外出が複数の記事になったりします。
5 つ書けたこともありますが
普段はそんなにアイデアが浮かぶはずもなく
ひとつさえままならぬときが多いのですが。



「ミズ」の写真がありました。
blogミズ1.jpg

渓流沿いに群生している比較的平凡な草ですので
別称も多いようです。

しずくな!いわそば!みずな!みずぶき!
あかみず!たにふさぎ!とか。
「ウワバミソウ」が標準和名でしょうか。
「うわばみ」は大蛇のことですよね。

ミズは大蛇のエサにはならないでしょうけど
いにしえの人はこの草のあるところで
ヘビをよく見かけたのじゃないのでしょうか。

私も夏の渓流沿いのひんやりしたところにいる
ヘビをなん度か目撃しました。



上方落語の「蛇含草(じゃがんそう)」は
ミズ!すなわちウワバミソウのことらしい。

落語によると「うわばみ」は
大きな獲物を飲み込んで苦しいときに
蛇含草をかじって
消化を早めるというもの。

クマさんが重箱いっぱいの餅を食べ過ぎて苦しい。
そこで「うわばみ」のことを思い出して
「蛇含草」を食べたら
あ~ら!
肉体がきれいに消化され
餅が甚平を着ていた!というオチ。

大坂(大阪)ではその昔
土用餅の大食い大会なんかがあったそうです。

甚平は作務衣(さむえ)の袖のない(短い!)
夏に素肌に着る普段着ですかね。



これが東京の落語になると「そば清」という題。

清兵衛さんがそばを食べ過ぎて
やはり!ウワバミソウをかじると
そばが羽織を着ていた!というストーリィ。

「上方はりくつっぽい」と
人間国宝の桂米朝がいっていましたね。

「りくつに合っている」といいたかったのかな。

甚平は素肌に着ているので
体が溶けたら餅と甚平が残ります。

「そば清」の方は?!

羽織を夏に着ますか。
夏羽織ですか。
しかし!素肌に直接着ますか?!
そして!羽織だけ残っていますかね。
ちょっとおかしいのでは!?

そんな解釈でいいのでしょうか。
間違っていたなら!ごめんなさい。



興津要編/古典落語(大尾)の解説によると
「一休関東咄」にある餅を食べるはなしが
原話とありますが。
それは民間説話と中国説話の合体だとか。

するとやっぱり餅?!
上方の夏の餅を大食する噺(はなし)が
先のような気もします。



漢方では
肉類の消化には
山査子(さんざし)なんかが有効とあり
他の薬草といっしょに
「焦三仙」とか「大山査丸」とかの
消化剤を作るそうですが
ウワバミソウの名前は出てこないようです。



とか!ない知恵をあれこれこねまわしながら
寄席に行って
「蛇含草」を聞こうと思っていたのですが!
つまり!その後!ブログを書くつもりだったのですが!
ついにその機会がないまま夏が過ぎて行きました。

仕方がなく
証文の出し遅れにも恥じず
思い出した今
ここに「ウワバミソウ」をエントリーいたします。



そのときに作ったごはん。
blogミズ2.jpg

ミズは皮をむいて切ります。

わが家のジャガイモ「インカのひとみ」を
切って水洗いします。

ミズとジャガイモを電子レンジで加熱。

きざみ納豆にサラダ油を混ぜてねばりを押さえます。

マーガリンとサラダ油で
ミズ!ジャガイモ!納豆を
それぞれ炒めて取り出しておきます。

冷やごはんを電子レンジで少しあたためて
生卵を混ぜてから
焼きめしを作ります。

マグロのフレーク(缶)を炒め合わせ
胡椒と醤油をおまじない程度に振ってから
ミズとジャガイモと納豆を合わせました。

今思い出しても垂涎(すいぜん)もの!
おいしかったですよ。



(敬称略)
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