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あみだ池 粟おこし [食い意地]

和光寺(大阪市西区)です。
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尼寺です!たぶん。
上方落語の「阿弥陀池」では
尼寺だといっていますから。

また!演者によっては
「堀江」の和光寺といっていますから

  舟競(ふなぎほ)ふ
  堀江の河の 水際(みなきは)に
  来(き)ゐつつ鳴くは 都鳥かも 
   (万葉集-4462 佐佐木信綱編)

と!
大伴家持が詠(うた)った
難波の堀江あたりでしょう。
昔は!今の大阪市の大半が海の中なんです。



和光寺とあまりいっていませんね。
落語のように通称の「阿弥陀池」ばかり。

たしかに境内に阿弥陀池があります。
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大きな蓮池だったそうですが
時代は水面をせばめて
蓮の花はどこかへ行ってしまいました。
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「牛に引かれて善光寺参り」の
信州の善光寺の本尊は
この池の中から拾ったもののようです。

仏教信仰反対の物部氏が蘇我氏の仏像を奪って
この池にたたき込んだそうな。
宗教戦争ですな。
大昔のことですなぁ!
見た人はだれも生きていませんやろけど。

それで地元の人はこの池を拝んでいたとか。

ときが気の遠くなるほど流れてから
善光寺の阿弥陀仏(分身かな?)を迎えに行って
この和光寺を建立したそうな。
仏さまの里帰りということですか!
間違っていたら!ごめんなさい!バチをあてないで。

落語の「阿弥陀池」は古典に分類されていますが
日露戦争(1904)の直後に作られたものらしい。



あ!
「あみだ池 大黒」!
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本店ですか。
大阪を代表する「粟おこし」の製造販売ですね。

「おこし」とはなんというエロチックな!と
こどものときに思いませんでしたか。
ま!
「おこし」から
「腰巻」を連想するのは私だけかも知れませんが。
他言は無用に存じます。

糒(ほしいい)みたいな穀物を
飴(あめ)みたいなもので固めた菓子を
「おこし」というのかな。

恥かきのついでにいいますが
「粟おこし」というから
「粟」が原料だと幼少のみぎり思っていましたが。

粟なんかまったく使っていないんですね。

米から餅を作って
粟粒くらいに砕いてから
加熱したものを飴なんかで固めたものらしい。

粟粒に見えるから粟おこし?!

もし!小豆みたいだったら「小豆おこし」
どんぐりくらいだったら「どんぐりおこし」
金柑大だったら「金柑おこし」となっていたかも。

浅草寺門前の「雷おこし」は
雷の形をかためたものです!
雷が集めたへその形状の餅!?(うそですよ)

他言は無用に存じます!笑われますよ。



江戸時代のころですが
堀江にあった長堀川畔には蔵屋敷が並び
全国から年貢米が集まっていたそうな。

そのときこぼれ落ちた米を集めて
「おこし」を思いついた人がいたとか!いないとか。

その中のひとつかどうか知りませんが
「あみだ池 大黒」に
「恩賜のおこし」の注文がきたそうな。

日露戦争のとき
35 万個とも 35 万箱(?)ともいわれる
大量注文がときの政府から舞い込んだそうです。

それから全国に認知され
「おこし」といえば「あみだ池 大黒」!
ほんのこの前まで
帰省みやげはこれや!という年寄りがいましたね。



その「恩賜のおこし」をひとつくださいな。

あれ!単品売りはしないのだそうな。
10 個入りの箱が一番安い。
そんなにたくさんいらないんですが。

648 円。
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これは「小」とありました。
「恩賜のおこし」は
もう少し大きかったのかも知れません。



  大阪へ おこしめすなら おこしめせ
  おこしめすなら 福おこしめせ

田井友希子著/折々のグルメの歌/に
ありましたが。
戦前の有名なキャッチコピーらしい。

「福おこし」とは
ピーナツ入りの小型のおこしだとあります。

たぶん!これも
「あみだ池 大黒」の製品だと思いますが
なにぶん!懐中不如意!
先ほどのおこしを買うだけで心いっぱい!
他の製品を確認する余裕はありませんでした。



(敬称略)
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