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武井咲と人面桃花 [パパラッチ!ママえっち?]

女優の武井咲(たけいえみ)の
咲(えみ)は本名なんですか。
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芸名でも私はかまわないのですが
いい名前ですね。

16 世紀の歌謡集「閑吟集」に

  呉軍百万の鉄金甲(てっきんこう)
  敵せず西施咲裡(しょうり)の刀に

という歌がのっていますが。

鉄のよろいで武装した百万精兵の呉軍が
西施(せいし)ひとりの
妖しいほほえみの力に負けたという意味かな。

西施は絶世の美女だったらしい。

ところで
「咲裡」は「笑裡」とも書くようです。

そっか!
武井咲の「咲」は「笑」なんですね。
同じ意味!「笑み」と解釈できるのですね。



武井咲はきれいな人ですが。
大きな立派な(?)体格です。

  行きかねて いとさまでいる 大娘

大き過ぎる娘は縁遠く
いつまでもいと(大坂の船場でいうお嬢さん)のまま。
寛政 5 年(1793)の「かざしぐさ」にある雑俳。

  宙にぶらり 小屋にも出ず いとのでぼ

なんてのも。(明治 14 年 明治冠附集)
「でぼ」とは額(ひたい)が大きいこと。
額の大きい女性は化けものあつかい?!

店の丁稚どもが
いとさんは嫁にも行かず
見世もの小屋にも出まへんなぁ!なんて
うわさしていたんでしょうなぁ。

昔の悪女は!
悪女とは美人ではない女のことですが
大女!
大きな額!
お多福(丸顔)!
長い手や指!
もちろん!獅子頭のような顔!
亀腹(体の前側が亀の腹みたい!つまり女らしくない)!

昔の基準では
特に大坂(大阪)の昔の基準では
武井咲は美人ではありませぬ?たぶん!

よかったね!現代に生まれて。



花はほほえむとよくいい表しますね。

怒って咲く!とはいいません。

わが家の庭(!)の桃ケ池(股ケ池)に
ほほえみが増えてきました。
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桃の武井咲も。
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中国で早春の花といったら「桃」の花。
白い花なら「梨」の花。
そこここにある花は海棠(かいどう)でしょうか。

花の王者の
「牡丹(ぼたん)」が咲くまでの代表花です。

桜はまったく出てきませんね
強(し)いて桜といえば「山櫻桃」くらいでしょうか。
「山桜桃」は日本語では「ゆすらうめ」ですよね。



 去年今日此門中
  こぞのこんにちこのもんのうち

 人面桃花相映紅
  じんめんとうか あいえいじてくれない

 人面祇今何處去
  じんめんただいま いずれのところにかさる

 桃花依舊笑春風
  とうか きゅうによりて しゅんぷうにえむ

崔護作/人面桃花/という詩。
作者は中唐(766 ~ 835)の人というくらいで
なにも記録がないようです。
詩はいくつも残していないのですが
ひとつだけ!この有名な詩。

一生にひとつだけでいいですよね。
後世に残る詩がひとつあれば!
しあわせというものです。

「人面桃花」といっても
桃の花が
人の顔に見えるというものではありません。

人(女性でしょう)と桃の花が
ひき立て合って!どちらも美しい。
そして!またの春
花は去年と変わらず美しい。
でも!今年の花の下にあの人はいない。

そんな意味の素朴な恋ですね。

中国の演劇では
この後!ハッピーエンドになっているようですが。



今年のわが庭には
人面桃花はいるのでしょうか。
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武井咲はいるのでしょうか。

年年!武井咲がいなくなっているような。
特に!桃の花が顕著に寂しくなっているような。

もう!この地には桃の木は無理かも。
いや地現象かなんかで。

10 年前にははなやかでしたよ。

桃と桜(ソメイヨシノ)が
同時に咲いていた季節もありましたが。
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(敬称略)
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