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大阪の夏のたこだしごはん [いも!たこ!なんきん!]

大阪に「たこ」のつく店が
多いような気がしませんか。
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居酒屋のような「お酒」を飲ませる店舗の
「たこ」つき屋号が気になるんですが。

「たこうめ」とか「たこかく」とか
「たこしげ」「たこちゃん」「たこやす」等々。

たこ焼き店なら
「たこ」がついても不思議ではないのですが
飲み屋に、、、ですよ。

居酒屋のジャンルに
「たこ」というのがあるのですか。
それとも
カウンターがタコ(章魚)の形なんでしょうか
そこに並んでいる止まり木の足が
タコのようになん本もあるからなんでしょうか。

それとも、、、?



同じような疑問を感じた先達もいました。

「タコ梅!タコ松!タコ竹」
「大阪ではスタンド式の食べもの屋にタコがつく」
と 40 年前に指摘したのは
近藤弘(1924 ~ 1992)食物民族学の権威。

やっぱり!
「スタンド」の姿が「たこ」に似ているのですか。

さらに近藤の分析によると
タコ食文化は西側すなわち大阪・神戸地方に発達し
東側は「酢だこ」くらいしか思いつかないとか。

大きな特徴は
関東圏の住人は冬にタコを食べたがり
真夏にタコというのは関西圏の住民とも。



それで思い出したのが大阪の夏祭り。

7 月中どこかで
祭囃子(まつりばやし)が聞こえていましたが。
掉尾(とうび)を飾ったのが住吉大社。

近くにいても私は家で裸になって寝ていましたが
今年も熱中症をものともせず
童女たちが
「住吉さまのイヤホエ」とかけ声をいいながら
住吉踊りを踊りながら歩きつづけたことでしょう。

昔!昔!少女時代
住吉大社の忠実な氏子の義務をはたすべく
ラムネを飲みながら頑張ったという
牧羊子(1923 ~ 2000)は
夏祭りのごっつぉ(ご馳走)を
著書・おかず咄に感慨をこめて書いています。

冷や素麺!ちらし寿司。
ハモ(鱧)ちり!タコの酢のもの。
てんぷら!すいか。

これが住吉大社の「イヤホエ」の後の
毎年決まった「ごっつぉ」だったとか。
他家もみんなそうだったようです。

タコは夏祭りになくてはならない食べもの!
大阪のタコ食はやっぱり夏なんでしょうね。



タコは私には高価なので足 1 本を求めてきて
夕ごはんを作ります。

夏らしくゴーヤーをきざみ梅酢で殺しておきます。

ピーマン!オクラ!タマネギもきざみ
塩昆布(塩吹き)を混ぜて冷蔵庫で冷やします。

ゴーヤーをしぼり
タコをきざみ
みんな混ぜたら
山形のだし(拙ブログ 2010/10/13 2015/07/26)のように
どろりとしています。

タコと塩昆布で
名づけて大阪夏のだし。

ごはんに青ネギを振ってから
「大阪夏のだし」をのせて。
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ひんやりとのどごしがよろしい。
夏といえば焼酎。
焼酎は夏の季語ですよね。

焼酎のオンザロック片手に
だしごはんを食べます。
おいしい。



(敬称略)

(追記)
住吉踊りのかけ声「住吉さまのイヤホエ」は
信心がない私の聞き間違えで
「住吉さんのイヤホエ」かも。
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