鞍馬の初日の出

元日です。
元旦です！

叡山電車の出町柳駅を始発で出たら
午前 6 時ちょっとだけ過ぎて鞍馬駅に着きました。


暗いです。
雨が！？
小雨？！
これから雨脚が強くなるのか！上がるのか！
よく分かりませんが！山中ですからね！心配！？

秋にアラフォー（around 40）の
私と根性が似ているような（失礼！）おね～さんと
ここから歩いて江文峠に出て（拙ブログ 2015/11/19）
大原に抜けました。（拙ブログ 2015/12/03）

あれからおね～さん！なんの連絡もありませんが。
いいオトコでもできたのでしょうかねぇ。

それはともかく
その江文峠に上り
さらに雨で行くのをやめた
琴平新宮から金毘羅（こんぴら）山に登り
大原の里を照らす初日の出にひざまつき
わが恋と
ついでにちょっとだけ！おね～さん方の幸せを
祈念しようかと思ってきたのですが。

雨ですか！また。
それに初日の出まで 1 時間。
そんな時間で
金毘羅山に登る自信がありませぬ。



精神の軟弱さは豆腐以下で！すぐ予定変更。
鞍馬山に！そちらの方が楽そう。

まず！鞍馬寺山門へ。


寺男がいませんので入山料なんか知りませんよ。

懐中電灯を首から下げてゆるやかな坂道を上れば
ほどなく「鞍馬の火祭」で名代な由岐神社。


栄養はついていても
教養のない身で恥ずかしいのですが
日本を代表する随筆だという「徒然草」を
まともに読んだことがありません。

しかし！余談ですが
日本人の多くのみなさんは徒然草を研究し！
暗唱して！造詣が深いんですね。

例えば！ブログのタイトルなんかが
「ゆうこの徒然草」とか
「田舎の川からつれづれままに」とか
「おたんこなすのつれづれ日記」とか
「徒然草」に傾倒したものが多いと聞きます。

夜中に暇なので
この年になってめくっていたら
「勅勘の所に靭かくる作法」（203）
なんて書いてありましたが。

「鞍馬に靭明神といふも」
「靭かけられたりける神なり」とも。

その「作法」は全然理解できていませんが
「靭」の漢字は読めます。
「うつぼ」ですね。
大阪市にきたとき浮名を流した公園のひとつが
西区の「靭公園（うつぼこうえん）」でしたから。

ところが徒然草の「靭」は
「ゆき or ゆぎ」と読まねばならんそうじゃ。
ニッポン語！ムズカシイのぉ！

そう読めば徒然草のいう
鞍馬の「ゆき明神」は
この由岐神社のことでしょうね。

由緒ある神社なんですなぁ！



鞍馬のつづれ折りという
扇子折りみたいな坂道を上ります。


外灯はあんまりありません。
闇に紛れていたずらしてはなりませんよ。

本殿金堂まで着きました。


小雨は上がっていますが
屋根が白い！杉のこずえも白い。


ここは北国で山国なんですね！
風はありませんが寒い。

夜が明けてきましたが
阿吽（あうん）の虎の肩には
片割れ月が残っています。


もう！大勢の人が比叡山の方を向いています。


もうすぐ 7 時！
初日の出の時刻が近づいています。

このあたりは雑木があるので空いています。


ここで待たせてもらいましょう。



7 時 10 分過ぎても太陽が見えません。


上がっているのでしょうけど
雲が隠しているのかも。

25 分！
きゃ！まぶしい！


ついに初日の出。

もう目がくらんで！


あちこち逃げても。


あんなに大勢いた人たちが
蜘蛛（くも）の子を散らすように散りました。

ま！電車を降りたときには
今年はどうなることかと思ったのですが
よかったですね。



帰ります。

さらに上ります。
木の根道を歩いて。


大杉権現社から下りになって
不動堂！義経堂を経由して奥の院魔王殿。


貴船川に転がり降りれば
向こうの山の杉林の雪が朝日に光っています。


降りたところは貴船神社。


絵馬の発祥の神社だそうですよ。


昇った朝日に向かって貴船川を下ります。


叡山電車の貴船口駅の洗面器に
小さな注連（しめ）飾りが。


まだ！日本のしきたりが律儀に残っていましたね。



わが恋の焔に変る世のあれと
　　護摩のたきぎを胸に抱くかな

石上露子の歌。
前後に鞍馬のつづれ折りの歌がありますから
鞍馬寺のどこかで詠んだものでしょうか。

私たちも恋の炎を抱いて
今年も生きていきたいものですね。



（敬称略）

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