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お嫁に行きたくない竜王山 [野道!山道!恋はけもの道!]

阪急・茨木市駅から
1 時間に 1 本というバスに揺られて 50 分。
忍頂寺(にんちょうじ)に着きました。

茨木市の北の端
ということは大阪府の北の端でもあります。

古刹の忍頂寺があります。
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開基が 851 年ごろというから相当古い。

時代は下がってキリシタン大名の高山右近が
寺院を焼き払ったといいますが
本堂の前の燈籠に
十字がきざまれているのはどうして。
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本堂に柚子(ゆず)がたくさん置かれていました。
「お持ち帰りください」ですか。
遠慮なくふたつもらいます。
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梵鐘は寛文4 年(1664)鋳造。
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鉄骨の造りの鐘楼は珍しい。
まさか 350 年前の建築じゃないでしょうね。



忍頂寺の裏山の竜王山に登ります。

荒滝(あらだき)とありますが水はありません。
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華厳経や阿含経や
いくつかのおどろおどろしい石碑はあります。

さらに登れば
八大竜王宮の社の奥に池がありました。
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八葉蓮宝池だとか。
竜王が棲む池ですね。
古来の雨乞いの場所でしょうか。

この横に寺院があります。
宝池の寺ですから宝池寺。

ん!?
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不許酒肉五辛入門内。

この文句は中国の寺院には見られるかも知れませんが
日本ではたいてい
「不許葷酒入山」とか
「肉」という字は使っていないものばかりに出会ったような。

頂上近くに
愛宕権現が祀(まつ)られていました。
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雨の竜王の山に
火の神さまですか!なぜか笑えてしまいました。



難なく竜王山のトップに。

竜王山と命名されている山は
全国にあまたあるようですが
みんな竜王の棲む山でしょうか。

三角点がありますが
見晴らしはまったくないですね。
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それでかどうか!木造の大きな展望台。
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いつ造られたのでしょう。
初めて見たような。

この甕(かめ)は!?
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防火用水ですか。
いいですね!きっちり蓋(ふた)ができて。
ボウフラがわきませんね。

東海自然歩道が通っています。
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でも!この標識。
上の広域図は上が北。
下の詳細図は下が北。

ん!?
どうして?!
私は頭の中が混乱するのですが。



竜王山から向こう側に降ります。

滝不動明王。
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こちらの滝には水が落ちています。

滝のすぐ近くにやかんや釜が散乱しています。
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ああ!廃屋ですか。
家というより行者が寝泊まりしていたのでしょう。

荒滝の横にも小屋跡がありましたね。
竜王山は修験道の山でしたか。

崖っぷちの岩は
負嫁岩(およめいわ)だそうな。
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日々の厳しい仕事に耐え切れず
ここで岩に座っていたら
天狗が縛り上げて飢え死にさせたそうな。

寂しいはなしですね。
嫁に行くから悪いんですよ。
でも!そんな嫁ぎ先しかない身の上でしょうか。
生まれてこなければよかったのでしょうか。

厳しい仕事に耐えているものからみたら悪ですね。
でもでも!
なぜかかの女の方に味方してしまいますが。



水が流れています。
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畑中権内(はたなかごんない)の
深山水路の(みやますいろ)
通称・権内水路というそうです。

江戸時代(1740)
水に困窮していた車作(くるまつくり)村の
庄屋の畑中権内が
自力で 2.2km の水路を作ったのだそうな。

今も現役水路のようで
近年!遊歩道(?)もついた
コンクリート造りに改修したようです。
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それは結構なことですが
そんな水も不足するような
厳しい環境の村だったのですよ。

お嫁に行くのは大変なことだった、、、。
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