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名残りのつくしでちぢみ風 [お命!いただきます]

里人は 土筆(つくし)も食はず
蓬摘(よもぎつみ)       子規



いよいよ春たけなわ。
つくしの季節は通り過ぎました。
もう!胞子を出し切って
枯れて行っています。

それでも未練がましく
ぽつぽつと摘んで歩いていたら
みんなが協力して集めて渡してくれます。

あ!知らない人たちですが。
行く先々で。

ああ!ありがとうございます。
いいです!もういいですよ。

そんなにたくさん持って帰っても
後の処理が、、、。



人の親切を無にする訳にも行かず
体は泥のように疲れて帰った深夜に
途方に暮れます。

大昔!
まだ良家の子女だったころ(ウソついてすみません)
つくしやらわらびやら持って帰ると
それが数本であったとしても
祖母がていねいに応対してくれていました。

採集した以上
ちゃんと最後まで
処理しなければいけないということを
背中で教えてくれていたような。

その教えをたまには守って
眠くてもつくしのはかまを取ります。

数分でいやになります。
はさみで切ってみます。

はかまのすぐ下を切れば
はかまがすっぽり筒になって落ちます。

この季節は
節の間が長く
間延びしているつくしばかりなので
これでもいいような。



この日の戦果。
水洗いしたつくしとわらびとよもぎ。
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湯に重曹をふって
わらびを湯通ししてから
茶わんにとって
ゆで汁をひたひたに入れておきます。

鍋の残りの湯に水を加えて
つくしを湯通しして冷水にとります。

さらによもぎを茹でて冷水にさらしました。

それで!寝かせてくださいな。



摘草(つみくさ)の にほひ残れる ゆびさきを
あらひて居れば 野に月の出ず     牧水



夜が明けると
山椒が萌えています。
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おいしそうですね。

山椒の葉をちぎっては酢味噌をつけて
酒の肴にしていた
わが尊敬する谷岡ヤスジ画伯でなくても
食べたくなりますね。

山椒の若葉と
アクの抜けたわらびとよもぎとつくしを
味噌マヨネーズで食べます。
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山中で見知らぬおばちゃんにもらった
椎茸も焼いて加えました。

味噌は手作り。
ひなびた里を歩いていて
売っていたら衝動的に買ってしまうのです。

もうひと工夫。
山椒とわらびとよもぎとつくしと椎茸を混ぜて
小麦粉をふり
ほんの少々の塩と豆乳を加えて混ぜ合わせます。

オリーブ油で焼きました。
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山椒の葉はさらにたっぷりトッピング。

梅肉(たたいた梅干)マヨネーズで食べます。



春に感謝。
ご先祖さまに感謝。



(敬称略)

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