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嵐山 雨中の周恩来 曇天の詩歌 [平安京有情]

阪急・嵐山駅から歩きます。

保津川下りを終えた舟が
クレーンで吊られてトラックに載せられています。
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渡月橋の上流には
いろんなタイプの舟が浮かんで
多くの観光客!主に外国人が遊んでいます。
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渡月橋を北に渡れば「琴きき橋」がありました。
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平家物語の世界ですか。
平清盛にいじめられていた
小督(こごう)を探していたら
かの女の弾く琴の音が聞こえたのですね。
秋の嵯峨野と
隠棲する美女(こういうヒロインはだいたい美女!)と
琴の音!
絵になります。



大昔!阪急・京都線の沿線に
つかのまの寓居(ぐうきょ)を得ていたとき
友人は当時ももちろんいないので
ひとり!嵐山か清水寺門前に行っていたような。

それで漫然とさまよっているだけですから
最近歩いても!みんな初めてのよう。
驚いたり!考え込んだり!
ま!それも 3 歩歩けば忘れていますけどね。



嵐山水力発電所(!)です。
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4 ~ 5kw 発電能力があるそうですから
住宅 1 軒の電力はまかなえそうですね。
渡月橋の照明に利用されているのかな。

料理旅館の嵐山辨慶の前。
竹のかけいから水が落ちていますが。
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下に小川のような水たまりがあるのですね。
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モロコかオイカワのような魚がいっぱい。
これ!料理に使うのでしょうか。

ここに釣り糸をたれていたら
「ドロボー!」と叫ばれますか。

エサと針のない糸だけたれていたら、、、!?
なんて絵になりませんか。
新しい太公望となりませんか。



嵐山公園(亀山地区)の丘に上ります。

最近!中国語らしいことばを使う
観光客ばかりがたむろしているのは
周恩来の詩碑。
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雨中嵐山という詩。

  雨中二次遊嵐山
  兩岸蒼松
  夾着幾株櫻
  到盡處突見一山高
  流出泉水綠如許 云々

雨ん中!ここ嵐山で 2 度遊んだらしい。
2 度とも雨ん中だったのでしょうか。

漢詩といえば
五言絶句や七言律詩しか思い浮かびませんが
これは非常に自由な形に見えますが。

シンポジウム記録/
和歌の詩歌様式を読み直す(張競氏公演)/を見ると
日本以外では詩の形式は常に変化しているそうな。

絶句や律詩は唐代に全盛期を迎えて
宋代にはすでにすたれていたらしい。

科挙の試験に出るので
そのために生き延びていたにすぎないとか。



たしかこのあたりが小倉山。
小倉百人一首の世界に上ります。
万葉集のころから
形式に変化のない日本の詩歌の世界。

とはいうものの
どこからどこまでが小倉山です?!
気にしたことがなかったですね。
もう!気の遠くなるほど昔から!
このあたりを徘徊しているのに。

火葬塚があります。
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鎌倉時代の天皇の火葬かな。

ここにくると風葬のことばかり浮かびますが
この時代になると火葬でしょうね!嵯峨野でも。

丘のあちこちに展望台があります。
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たくさん名前のある川ですが
このあたりでは保津川と呼ばれる
川が流れています。

紅葉はまだ。
今はどの季節?!

儒学では
ただ「知者は水を楽しみ」
「仁者は山を楽しむ」そうですが
日本の詩歌には
「季節と切り離された風景」は
ありえない(前述公演)とか。



  雨もなく 風もまたなく 嵐山
   詩歌かなしや 恋もまたなく

日本人ならだれでも!私でも
三十一文字(みそひともじ)はすぐできます。
日本人の感性の不思議!
不思議ですねぇ。

ただし!
これを詩歌といえるのかどうかは疑問ですが。



(敬称略)
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