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愛宕山 頭の中カワラケ [野道!山道!恋はけもの道!]

京都盆地の信仰の山は東に比叡山
西に愛宕山がありますが。

今日は愛宕山を登ります。
南東の清滝から登ります。
◯十年ぶりです。

先日(拙ブログ 2016/10/01)南西の麓の
水尾まで行ったのにおじけづいて帰りました。

お天気もいいので
正午を過ぎて突然思いついて決行です。

こんないいかげんなハイキングは事故の元?!
愛宕山はアルプスのように
万年雪を頂く高山ではないとはいえ
標高は 900m を越えていますからね。

と!人にはよくいってはいるのですが。

現にこの夏も
ベテランのハイカーが消息を絶ったままだそうですよ。



いきなり急坂でしんどいこと。

嵯峨小学校清滝分教場の跡。
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昔のこどもたちは!よくまあ!
こんな高いところまで通学していましたね。
あれ?まだ 10 分!登り始めて。
もう!やめようかな。

焼いたのか焼けたのか
炭になったうろがある杉の大木。
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火燧(ひうち)権現ですか。
正確にいえば火燧権現の社があったところ。

「試みの坂を清滝に出て十七丁がひうちの権現」

上方落語の「愛宕山」でいわれています。

まだ17 丁かぁ!やれやれ。



この参道には丁石(町石)を
鳥居本(一之鳥居)から愛宕神社までの
5.5km に 50 基設置していたらしい。

丁石には
お地蔵さまの光背に里程が書かれたものと
板碑というのか地蔵菩薩の種子「力」と
里程が刻まれたものとがあります。
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(右がお地蔵さま!左が板碑)

いつごろ立てられたり
補修されたのかよく分からないらしい。
現在!全部そろっている訳ではありません。
片方だけだったり
ふたつがずれてあったりしています。

それで 17 丁。
それは登り始めた清滝からではなく
清滝から 1km 以上離れた鳥居本からの距離です。
残り 33 丁。
もう!やめようかなぁ。
根性はかんなくずより薄し。



ときどきだれかがなにかを書いてくれています。
「壺割坂」ですか。
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持っていた壺を落とすぐらいですから
ま!急坂はやさしくなりません。
まだ 18 丁目。

一文字屋という茶店の跡。
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今でも営業したら需要があるのでは。
なんてへばっている阿呆は無責任に思いますが。

10/40 です。
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ふたつの丁石の他に
清滝の登り口から愛宕神社までほぼ 4km に
100m ごとに 1/40、2/40 というふうに
嵯峨消防分団が救助の場所の目安の板を立てています。

ということは 1/4 歩いたことになります。
もう!だめ!休憩。

早朝!ヤマザキのサンドイッチのランチパックの中で
一番安価なものを買ったらふたつ入っていましたが
その残りのひとつと水で寂しくランチにします。



25 丁目の奈可屋(なかや)跡を過ぎて。
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30 丁目の水口屋跡には休憩小屋がありました。
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大きな杉のある大杉権現社。
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たどり着くや否や!
晴れていた空が一転かきくもり大粒の雨が!

やめて~!
こらえてつか~さい!
反省しますから!なんでも体をまかせますから。

ああ!五合目あたりでどうしましょう。
迷ったら撤退が鉄則!
ま!鉄則通りに行ったら個性が死ぬよ!
死んでもいいけどね。

行きます。
傘をさして行きます。

「カワラケ(土器の皿)投げ」の場所です。
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見晴らしのいい場所ですが雨の中では暗い。

ん?!
先ほど 37 丁の板碑を通りましたよ。
落語では 25 丁目の茶店にへたり込み
ひと息ついてから
その茶店で土器を買い!投げていますが。

25 丁目には茶店の跡がありましたが。
ここには茶店の跡らしいものがないのですが。
土器!買えないじゃないですか。



ついに「水尾の分かれ」に。
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水尾から登ってくると左から現れることになります。
いつもここで安心してしまいますが
ここからが案外長いんです。

さいわい!日が射してきました。
先ほどまでの雨はなんでしたやら。
しかし!風が冷たい。
雨と汗で濡れた体が震えます。

由緒ある黒門を通過。
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ついに 40/40 !ばんざ~い!
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あれ!?
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ちょっと~!なんですか? 41/40 とは。
どんどん分子が増えて行くの?!
悲しくなることはやめて。

ま!手がかじかむ中を無事に愛宕神社へ。
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イノシシに乗った天狗がいました。
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清滝を登り始めて 2 時間 25 分。
ガイドブックの標準タイムは 2 時間 20 分。
あれ!?
死にそうになり!あんなにもたもたしたのに
そんなにロスしていませんね。



山を降りたら
頭ガンガン!ときどきせきと鼻水。
なぜか腰痛!熱もありそう。
肺炎になったのかな。

頭の中!真っ白!つるつるのカワラケ。



(宇井無愁著/落語のみなもと)
(阪急電車執筆/阪急ハイキング/1986 年版/参照)
(敬称略)
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