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紅葉の高雄 神護寺 [猫も歩けば棒立ち]

「ああ!もうだめ!」

楼門が見えてきましたよ。
下を向いてばかりでいないで
最近!重力に負けてきた胸をそらしてください。
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まだ 5 分も上ってないでしょ。
たしかに急な階段がつづきますが
アラフォー(around 40)のおね~さん!
ボロを着込み過ぎですよ。

洛北・愛宕山の山麓の晩秋とはいえ
日中の風がないときには暑いでしょ。

「ボロとは失礼な!」
「年中あなたのよう色気づいて」
「乳首を強調する薄着の方が変でしょ」

楼門の周囲が赤い!
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高雄山・神護寺(じんごじ)は
イロハカエデの名所です。



空海は大同元年(806)に
九州に帰り着いたものの許しが出ず
やっと入洛できたのは大同 4 年(809)
まず高雄山寺に入山しています。

その高雄山寺が今の神護寺と
まったくおなじものかどうかは知りませんが
おなじ場所にあることはたしかでしょう。

ここで灌頂(かんじょう)を行っていたと
教科書なんかで習いました。

「灌頂とはなんぞや?!」と問うても
「日本人として!もの知らずにもほどがある」と
先生方がほざいてくれましたが
たぶん!
かれらも説明できる知識がなかったのでしょう。

「密教の重要な儀式」ですよ。
それ以上!説明もいりませんよ。
われら!おフランス人の異教徒には。



その空海にご縁のある寺院ですので
ここのカエデはイロハカエデ。

ところが園芸家の間では
イロハモミジといっていることが多いような。

ここでもイロハモミジかな。

空海が「いろは歌」を作っているからです。
空海はカエデ!
いやモミジといった方がいいのかな
裂開している葉先を
「いろはにほ」と数えたのです。

だれが見ていたのか知りませんが。

もっとも「いろは歌」は現在では
空海の時代からずっと後に出現した
歌だと分かっているそうですがね。



入山料 600 円。

ここは「三尾」と呼ばれる紅葉の名所。
「三尾」は
ここ高雄(たかお 高尾とも書いたようです)神護寺と
槇尾(まきのお)西明寺と
栂尾(とがのお)高山寺の 3 寺院ですが
全部回ると懐中が炎上しますので
神護寺だけたっぷり見て帰りましょう。
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清滝川が光っています。
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かわらけ(土器の皿)を投げてください。
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2 枚で 100 円。
おね~さんが投げたら!ぽとりと落ちました。
ははは!知~らないっと!

境内にはつぎからつぎにと人が上がってきます。
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外国の人も多いのですが
日本人みたいに赤い葉に感動があるのでしょうか。

書院の向こうの
公孫樹(イチョウ)の様子がいいですね。
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もう帰りますか。
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楼門を内側からみると額縁効果か!すてきです。



高い入山料を出しても
弁当を使う場所がありませんでした。

門前の緑の苔の屋根が好もしい茶店は
紅葉の中。
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しかし!なにか注文しなければなりません。
うどん 1 杯なら 1,000 円も出せば大丈夫。
おね~さん!おごってください。

上りはあんなにもたもたしていたのに
逃げ足の速いこと。
あっという間に下りましたが!どうしましょう。

かわらけ投げから見た渓谷の底
清滝川まで降りてきました。
川の上には
飲食のできる川床が連なっています。

鴨川の川床は「ゆか」といいますよね。

貴船(きぶね)では「とこ」といっていたような。

この地では
「かわゆか」「かわどこ」両方使っていたような。

川床のない川下に行けば岸に降りられました。
ランチする人がいます。
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よかったですね。



イロハモミジはまたタカオモミジともいうらしい。
異名が多過ぎます。

そもそもカエデに「楓」の字をあてたのが変。
カエデとフウは違うのに。

モミジを分類すると
トウカエデ系!ウリカエデ系!ネグンドカエデ系!
ハナノキ系!イタヤカエデ系!ハウチワカエデ系!
そしてヤマモミジ系らしい。

そのヤマモミジ系はさらに
ヤマモミジとイロハカエデとオオモミジに区別?!

こんな考察しても
シロートにはなんの利得もなく
ランチがまずくなるのでやめましょう。



(NHK 趣味の園芸/モミジ)
(講談社園芸大百科事典/を参照しました)
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