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こたつで見たい春の夢 [不謹慎ですが、、、]

今年のわが家の庭(!)の桃ケ池には
ユリカモメの飛来が多いような。
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いろんな理由や
気まぐれで飛んできているのでしょうけど
「寒いから」とばかり思ってしまいます。

ないない尽くしの人生に寒さはこたえるのぉ。
朝から気持ちが萎えていて!休憩します。
ふとんをかぶってふて寝でも。

シングルベッドにのせた
小さな炬燵(こたつ)を
両の足でしっかりと
股の間にはさんで目を閉じます。

ちょっと!しあわせ。

吹き降りや 親は舟こぐ 子は炬燵  一茶

一茶も小さなしあわせを詠ったのかも。



炬燵はいいですね。

ぬれにけり 母の留守なり 炬燵なり

江戸時代(文政 5 年発行)の
塵手水にあった川柳。

なんばしょっとね!?
(ちなみに私は)
(関門海峡を越えたことはありませんが)
(この表現でよろしいでしょうか)
親の留守に炬燵で男と!

おなじころの川柳。(文政 9 年発行の化粧紙)

おおすかん 炬燵の中で 手が長い 

やっぱりなんかしていますね。

これはなにわ娘の句ですから
「すかん」というけど
「好き」に近いようですね。
炬燵ふとんは七難隠す!じゃなく
七悪さを隠しますなぁ。



飯田龍太著/山居四望/に
大炬燵のはなしがありました。

先の大戦後の(たぶん山梨県あたりの)山村で
1 坪はある大炉を囲んで大勢で酒盛り。
夜が更けると
炉の上に大きな櫓(やぐら)をのせ
特大のふとんをすっぽり。
大きな炬燵を作ってみんなで寝たとか。

どんな櫓(やぐら)でしょうか。

わが家の居間の炬燵は
700mm 角の小さなものなので
高さは 360mm ほど。

1 坪の囲炉裏(いろり)とは?!
1,800mm × 1,800mm くらいでしょうか。

それをうちの炬燵にあてはめると
2.4 倍?!
高さは 860mm になりますか。

ところが!
家電売り場に行って客のふりをして確認すれば
不思議ですね!
不思議でもないかも知れませんが!
炬燵は天板の大きさが変わっても
高さは一定なんですね。

1,800mm の炬燵もありました。
しかし!片側の幅は 900mm なんですが。
ああ!そうですね!
1 坪の囲炉裏の上には
それをふたつ置けばいいのですかね。

掛けぶとんはいくつか重ねればOKですか。

もしかして炬燵とは!?
炬燵の嚆矢(こうし)は囲炉裏に櫓?!



思い出しました。
先日!宝塚市の小浜宿資料館に
昔の「行火(あんか)」が展示されていました。
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私のベッドの上の炬燵。
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資料館の右のほうの行火と似ていませんか。

どちらも小さくて
麻雀のできる板をのせることもできません。

私は櫓炬燵(やぐらごたつ)を買ったのですが。
一番小さい櫓炬燵といわれて買ったのですが。

炬燵と行火の違いはなんでしょう。
あんまり厳密な区別はないのかも。



まぁいい!
考えたり!努力したりすることはしんどい!
なにもかもうっちゃって
(うっちゃるほどの仕事もないけど)
今日は叱られるまで寝ていましょう。

外は強い風の音。
炬燵では春の夢。


吟行客袖幾詩情
 ぎんこうのかくしゅう いくばくのしじょうぞ

開落百花天地清
 かいらくひゃっか てんちきよし

枕上香風寐耶寤
 ちんじょうのこうふう みかごか

一場春夢不分明
 いちじょうのしゅんむ ふんみょうならず


覚めて覚めない花の下の眠りを詠った一休の
「春衣宿花」という詩。

「枕上香風」ですか!
「寐耶寤(みかごか)」が私には印象的。
みごとなものですね。

どうもこの詩の
「花」「香」は女性のことらしい。
これは発情した詩!?

一休宗純(1394 ~ 1481)は女性好き!
好きは好きなんですが
愛(いつく)しみ心から尊重しているような。
マザコンのようでもありますが。



湯たんぽを 足で探るや 四畳半   媚庵

これは四畳半でなくてはいけない
六畳なら家賃が高くなる
六畳なら炬燵が買える

との「評」がありましたが。

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(小浜宿資料館の湯たんぽ)

そうか!私のベッドには
湯たんぽという選択がありましたか。

この部屋(の有効スペース)は
四畳半も三畳もないですから。

壁際全部に天井まで積み上げた低俗な書物と
わずかな下着と服と
いくつかの役に立たないガラクタで
部屋の大部分は占められ
残された空間はベッド + せいぜい半畳!?

見ると気が滅入るから
眼を閉じて春の夢を見ましょう。
願わくば!
一休のような発情した夢よこい。


おき炬燵 女ざかりも すぎにけり  欣求子



(上記図書の他)
(柳田聖山著/一休 「狂雲集」の世界/)
(山藤章二駄句駄句会編/駄句たくさん/)
(角川書店編/合本 俳句歳時記/参照)
(敬称略)
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