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花笠を縫うウグイス [解語の枯れ尾花]

長居公園(大阪市東住吉区)に
タヌキ(狸)がいると
こ汚い(という人も 11 人ほどいる)居酒屋の
酔っ払いたちがいいます。

都会の真ん中のどこに棲家があるの?!

アラフォー(around 40)のおね~さんも
「見た!」といいます。
私は公園をなん度も横切っていますが
見たことがありません。

「夜よ!夜!」
「夜に猫のエサに出てくるのよ」

毎日にゃんこにエサやりにくる
おばちゃんたちがいるのですね。
その時間を知っているとか。

それ!ホントにタヌキ!?
ハクビシン?アナグマ?アライグマ?
大きなにゃんこ?犬?!
タイワンリス?!

「リスと猫の区別ぐらいつくわい!私だって!」
「なん度も見たんだから」

あ!?
それより!
どうして!おね~さんが
その時刻になん度もいるの?!

「最初にあなたが」
「植物園に連れてってくれたからでしょ」

ん?!
長居公園の中に長居植物園はありますが
植物園のほうは夜には閉園していますけどね。

またまた!怪しいことをしていますね。
そのうち!
泣きをみること!火を見るより明らか。
可哀そう。

「長居公園の HP にもタヌキが出ているよ」
「スマホを見なさい」

痛いところ!突いてくるなぁ。
あたい!
スマホもダブレットも持っていないもん。



「あ!そうそう!」
「植物園にウグイス(鶯)がいたよ」
「梅の花に」

メジロじゃないんですか?!
長居公園の近くに住んでいたとき
庭にくるのはメジロばかりでしたけどね。

「ウグイス!ウグイス!」

鳴き声を聞きましたか?

「鳴いてなかったよ」

ま!ウグイスも
今は笹鳴きしかしていないでしょうけど。
ウグイスなら「チッ!チッ!」
メジロなら「チー!チー!」かな。



長居植物園にメジロ!いや
ウグイスを探しに行きます。
もちろん!昼休みに!ひとりで。

春浅く!出会う人はマレなので
昼食は園内で歩きながら。
時間節約のためです。
ま!お金の節約のためですが!
おにぎり 1 個ですからね。

梅林には春がきています。
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唐突ですが「昔!男ありけり」
昔!男がいたんですよね。
アラフォーのおね~さんの
怪しげなオトコではありませんよ。

うぐひすの 花を縫ふてふ 笠もがな
  濡るめる人に 着せてかへさむ

と!伊勢物語にありますが
この「男」は天下のプレイボーイ
在原業平(825 ~ 880)でしょうか。
それはともかく
ウグイスは梅の花びらで笠を作れる鳥らしい。

古今和歌集(905 年ごろ)にも

青柳を かた糸によりて うぐひすの
   縫ふてふ笠は 梅のはながさ

ウグイスの縫う花笠がありますが。

その花笠は文字通り人の頭にかぶる笠!?
それともそんな動植物か
オブジェか自然現象があるのでしょうか。

ウグイスに聞いてみたいものですが
ウグイス!全然いませんよ。
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メジロも他の鳥もいませんが。
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長居植物園から出て
長居公園の郷土の森に行けば
大分県の豊後梅(ぶんごうめ)が咲いています。
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白い花が多く咲いていましたが
ピンクの花は遅いのでしょうか。

いずれも実を取る梅でしょうから
花は花梅のようにハデさは少ないのでしょう。

ここにも鳥も人もいませんが。



君を見ず 梅の小枝は ことごとく
   すねたるふりに 花咲きにけり

おね~さん方も
厚かましく押すばかりではなく
男の前ですねてみたりして
可愛くしてみましょう。

あ!この歌は
明治の歌集
「鶏冠木(かえで)」にありますが。
ちなみにこの矢澤孝子の歌集は
愛欲表現がひど過ぎて発禁になったらしい。
どこに
発禁にならなきゃならない理由があるのか
さっぱり分かりませんが。

もっとも矢澤孝子が
どういう生涯の人かまったく知りませんがね。

青柳の歌もありました。

青柳の 露のしたたり 吸ひて来よ
   はげしき恋の 熱に病む人

ああ。

黒髪の 夢と過ぎたる 半生を
   悔ゐずまことの 我世の入らむ

ですって。
「まことの世」はどこに。
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(敬称略)
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