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広橋梅林 こんにゃく買えず [野道!山道!恋はけもの道!]

広橋城跡には小さな祠(ほこら)の
高峯稲荷神社があるだけ。
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中世の南北朝時代の騒動やら
江戸末期の天誅組のはかりごとやら
歴史が見え隠れしています。

でも!だれもやってきません。

今日は広橋梅林にやってきたのです。
一番高い場所と思われるところに
きてみたのですが。

広橋梅林は
奈良県の三大梅林のひとつだそうですが
この花の季節
近鉄・下市口駅前から出ている
路線バスに乗ったのは私ともうひとりの男性だけ。

途中から中年の男女が乗車しました。
広橋梅林で降りたのは私だけ。
みなさん!通り過ぎて行きました。

他の三大梅林の「月ヶ瀬」は
売店や食べるところには不自由しません。
花の季節だけですが。

「賀名生(あのう)」は
「月ヶ瀬」ほど俗化していませんが
いくつかの食べるところがあり
道の脇で野菜などが売られています。



ともかく!
梅の咲いているところまで下りましょう。

急坂をころがり降りると
高野槇(こうやまき)!?
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高野槇の林です。
大和や紀州では珍しくない樹木ですが
この里にはあちこちで見られました。

実の生産の種類ばかりでしょうか
白い梅花の中を進みます。
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バスを降りた峠まで降りてきました。

「梅茶屋 ひろはし」がありました。
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25ha といわれているこの広大な梅林で
唯一オープンしていた茶店でした。
このときは開店前でおばちゃんは忙しく
相手にしてもらえませんでしたが。



どこまでも急斜面の小道を
トラバースしながら下って行きます。
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あ!人だ!こどもだ!
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人形でしたか。

屋根つきの休憩所。
梅林には思ったよりたくさん
イスやテーブルやトイレがありますが
里人も観光客もいませんね。

梅畑が谷底に落ちている急斜面に
木橋の遊歩道。
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ああ!ここがマップにあった
「梅のトンネル」でしたか。
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下りがあれば上りあり!?急な階段!
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ふり返れば先ほどの木製の道。
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この急斜面で梅の生産ばかりではなく
野菜も作っているんですね。
さぞ!水はけはいいことでしょうけど
大根を引き抜いたとたん
大根といっしょにおじいさんが
谷底にころがり落ちてしまいませんか。



この里に 5,000 本ばかり梅の木があるそうな。

下ばかり見て歩いていましたが
上からは花に見られているのですね。
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いくつかの色の花があるそうですが
花梅は少なく「白」が多いような。

花の中なのに
ひとり!だれにも会わずに歩いていると
心に「虚無」のダークマターが広がります。

只吟可臥梅花月
  ただ ぎんじてふすべし ばいかのつき

成仏生天惣是虚
  じょうぶつしょうてん すべて これきょ

ただただ酔ってひっくり返っていたらいい。
たとえ来世に仏に生まれ変わっても
そこも虚無の世界に違いないもの。

16 世紀の閑吟集の歌のとおりのような。

野山ではなく
耕作地ですから!
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野山でも地主の許可はいるでしょうけど。



建てものが集まって!
くるまの騒音のかまびすしいところまで
降りてきました。
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手前はホテルですか。
「秋津荘」!?


藤原審爾の「秋津温泉」の「秋津荘」?!
ではないですね。
「下市温泉」だそうな。

昨夜!夜中に書棚が大雪崩を起こし
その中に文庫本の「秋津温泉」があったのが
妙に印象に残っていたので驚くじゃないですか。

小説の舞台は
奥津温泉の「大釣荘」や「河鹿園」でした。
17 年間のだらしない(?)愛欲を描いた小説。

全然好きなはなしではありません。
「愛欲」は好きですが
行きずりに近い恋ばかりしている身は
だらだらした恋の経験がありません。



向こうの大きな工場みたいな建てものは
「こんにゃく」を製造しているところでしょうか。

直売所がありました。
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規格外の「訳あり」のこんにゃくが 300 円!
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1kg もありますが。
いいじゃないですか!
味はおんなじだし。
買いましょう!重いので帰るときに。

見るべきものもない集落を散策していたら
把握していない時間の路線バスがきています。

1 日になん本もないバスです!
待ってくださ~い!乗せて~!

こんにゃくを買わずに帰ってしまいました。



(敬称略)
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