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殿上人になれず京都府庁でランチ [昼定食]

京都御苑の宮内庁京都事務所の近くに
縣井(あがたのい)の標識がありますが
有名な井戸なんでしょうか。

枕草子に「家は」という項目に
「家」がずらずらと書いてあります。
「家」といっても
特大なお屋敷ばかりですけどね。

その中に「縣の井戸」があります。
井戸ではなくお屋敷の通称だったのでしょうか。

もっとも枕草子の縣の井戸は
縣井とは違う場所のような気もしますが。

枕草子のそのつぎの段に
御所の清涼殿の御障子(みしょうじ)の
「荒海絵(あらうみのかた)」も
書き留められていました。

「恐ろしげなる」
「手長足長(てながあしなが)なぞを描きたる」
絵があるのですね。

御所に入ります。
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御所は私にはやたら松が印象的。
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赤松の大木が多く残存しているのに
心を奪われたりして歩きます。

帝のプライベートな家・清涼殿の
丑寅(うしとら)の角に
今もその障子がありますけどね。
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障子というより
貧乏家育ちには襖(ふすま)という感じ。
なごんちゃん(清少納言)が見た
そのものではありません。
安政 2 年(1855)に模写されたものらしい。
それでも 150 年以上前の絵。

格子が写り込むので見にくい。
でも!五位(六位の一部も)以上の
殿上人(てんじょうびと)にはなれないので
清涼殿には上がれず
この角度で見るだけです。

「恐ろしげ」なこともないですがね。
手足が極端に長い人たちが漁をしているだけ。

なごんちゃんも
「にくみなどして笑う」
「にくったらしい!なんか思って笑うの」です。



御所を出て
すぐ近くの京都府庁にランチに行きます。

旧本館は薄暗いけど
福利厚生センターの地下は
自然光が入っていて明るい。
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「京都府庁 生活協同組合 食堂」
「グリーンスポット」です。

日替りの定食!この日は麻婆茄子。
400 円。
そんなものですか。
安いことはやすいですが。

「ごはん!いります?」

「いりますよ!定食についてないの?!

「Sの 112 円のでいいですか?」

「しかたがないです。

「組合員証をタッチしてください!」

「ないですよ。

「では 56 円プラスです」

どこまで上がって行くのですか。
100 円玉 4 個握っていたのに。
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正午前の役所の食堂は静かです。



(石田穣二訳注/枕草子/および)
(橋本治著/桃尻語訳 枕草子/参照)
(敬称略)
タグ:枕草子
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