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飛田新地(4) いい匂い [スペインのハエ (R-18)]

「まぁ!飽きもせず毎回大声で
「卑猥なはなしばかりできるわねぇ。
「直接的な原語はやめなさい。

場末の居酒屋の女将があきれていいます。

「リーダーがそれしか興味がないのよ」

アラフォー(around 40)の女史の
ひとりが答えます。

え?!
リーダーって私のこと!?
勝手に決めないでよ。

あなた方こそ
TVの「5 時に夢中!」で
「!ん!」連発コンビの
岩井志麻子・中瀬ゆかりみたいじゃないですか!
blog志麻子ゆかり.jpg

体形も年齢も似ているような。

ちなみに「ち!!」って
放送禁止用語じゃないんですかね!?

「じゃ!私が帰った後は?!

「更年期障害と婦人病の心配ばかりだよね」

「おんなじようなものじゃないですか!
「こんなところで
「夏目漱石の漢詩とかエヴァンジェリンの
「読み合わせをするのも似合わないでしょ!



「エヴァンジェリンといえば
「その哀詩を原語で暗唱してくれた
「遊女(?)がいたそうです!

「結局!そちらにもどるのね」

遊廓大好き人間と自称してはばからない
作曲家の小林亜星が
神戸の県庁の裏の山手の高級住宅街にある
高級(!)遊廓で出会ったとか。

そんな「福原」界隈でもないところに
高級な秘密めいた遊廓(?)があるんですね。
娼家 400 軒と記述されていますが。
昔あったというのが正確なんでしょうか。

「良家(?)の女性はいい匂いなんでしょうね。

「女は女の匂いでしょ!」



違います!
違うような気がします。
女性は!男性もそうですが
年齢や環境でみんな違うでしょう。

それに「匂い」かも知れない!
男が遊廓に吸い寄せられるのは。

「地女はその匂い(臭い?)がいやらしい。
「肺経をただらかし!鼻を損ずる。
「女郎さま(さまつきです)の
「匂いはありがたく
「松柏の上に舞い
「蘭の園のうすうすとしたるところをめぐる。


元禄の才人
日本のレオナルド・ダ・ヴィンチと
司馬遼太郎が絶賛する柳沢権太夫は
著書「ひとりね」にそう記述しているそうな。

ちなみに「地女」とは
「地女に 毛虫ふたつで 化けられず」と
俳風柳多留にあるように
素人の女性のことでしょうね。

遊女が外出かなんかで
素人のふりをしても
眉毛(毛虫)があるので
すぐバレてしまうのでしょう。

先の大戦で
ラバウルにいた今泉という
帝国海軍の中尉いわく
「現地のムチムチした
「14、5 歳の女性に囲まれて
「ハレム状態だった。

軍のカネで
たくさんの女性を買いあさったのですが
「これが臭いんだ」とか。

なので!日本からきた慰安婦に大変な人気!
清潔で臭くないようです。
海軍は金持ちだったので
陸軍にいた慰安婦まで
ごっそり調達してきたそうな。

前述の柳沢権太夫のはなしと
似てなくもないですね。



「あそこなんて排泄器官と」
「抱き合わせになっているところでしょ」
「男女とも臭かったりするわね」

「男の病原菌や」
「自分についている細菌まで」
「ついでに押し込まれたりして」
「女には迷惑で大変なことよね」

大切なところが腐り始めているらしい
釜ヶ崎(!)の「志麻子・ゆかり」コンビ。

「自浄能力があるでしょ。

「若いうちはね!」

なにやら寂しい。

「洗うのよ!
「事前!事後に。

女将がいいます。

女将は介護の仕事もやっていたとか。
介護していた女性の中に
飛田新地周辺で生きてきた人も
少なからずいたのだそうな。

「おばあちゃんたちのはなしではね!

飛田新地では客がつくと
局部を洗浄するのだそうな。

温水洗浄の便器のないころ
トイレに
湯沸かし器から直結のホースがあって
その都度!
洗ってから接客していたのだそうな。

昔の地女(失礼!)は
いちいち洗浄していなかったら
臭っていた!かもね。



今!ふと開いた本(江戸の性愛術)に
局部を洗浄する娼婦の絵が 3 葉ありました。

「柳樽末摘花余興紅の花」(1851)
「諸葛孔明秘伝」(1825)
「色の掃溜」(1820)からだそうな。

大昔からそのような里(!)には
便所に湯水の桶と柄杓(ひしゃく)が
常備されていたようです。



(小林亜星著/あざみ白書/)
(永六輔著/極道まんだら/)
(渡辺信一郎著/江戸の性愛術/)等を参照
「ひとりね」は
(司馬遼太郎著/余話として/)より孫引き
(敬称略)
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