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わが家にススキあり [解語の枯れ尾花]

JR新今宮駅前の広大な空き地。
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大阪市がホテル業者に
売ったといって久しいのですが
まだ雑草のままで秋がきています。

ススキがありませんね。
荒れ地にまず進出するのは
ススキではなかったですか。
いや!コケや 1 年生草本が先でしたか。

でもそれはまったくの裸地のこと。
すでに土はあるのですから
ススキがあってほしいのですが
ありませんね。

あ!
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アシはたくさん。

最近!アシの亡霊に
とり憑(つ)かれているのか
イネ科の草本はみんなアシに見えますが
これもアシですよね。



「水門(みなと)の
「葦の末葉(うらは)を たれか手折りし
「我が背子(せこ)が
「振る手を見むと 我ぞ手折りし

万葉集(1288)の
柿本人麻呂の旋頭歌(せどうか)。

この周辺は
万葉集の時代にはたぶん!
アシばかりの場所。

閑吟集にも。

「難波堀江(なにわほりえ)の 葦分けは
「そよやそぞろに 袖の濡れ候(そろ)

アシの繁みは
舟を漕(こ)ぎにくいのですね。
あなたと会えないのは
葦原の中のようです、、、かも。

そのアシの子孫でしょうか。
まさかね。
それにしても乾燥した場所のようなのに。



わ!
スーパー玉出の前で
中国人風の
中年の男女グループが食事している!?

スーパー玉出は西成区にたくさんあります。

買ったものを袋に入れるテーブルが
出入り口の内外にある店舗が
少なからずあるのですが
そのひとつ!外の台の上に
惣菜やら弁当を並べて食べていました。

24 時間営業のそんな店の深夜・早朝に
以前にはよく
酒盛りをしている連中がいましたが
注意されるので
今ごろあまり見なくなっています。

恐るべし!旅行団!
日本の弱者が排除されましたか。

この労働者の街に
ゲストハウスが
雨後の筍のように増えているようです。

それは一方の見方では
いいことかもしれませんが
それでドヤ(宿)賃等の物価が高騰すれば
吹きだまりに寄ってきたものたちは
どこへ逃げて行ったらいいのやら。

ともかくスーパーの
ガードマンさんも中国語を勉強しましょう!



私もランチ。
このスーパー玉出で買いましょうか。
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松茸ごはん(100 円税抜)と
お好み焼き(128 円税抜)は
旅行者に比べれば、、、ああ。

こういう情けない食事は
書かないほうがいいとは思うのですが。
つい!



お!
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トゲトゲの衣装をまとったペットボトル。

ペットボトルに水を入れて並べているのを
よく見かけますが
なにに!どれほどの!
効果があるものか知りませんが
こうしておけばかみつかれませんか。
トゲがあってもなくても
かみつくヤツがいるのかどうか
知りませんが。



今日も収穫もなく打ちひしがれて帰宅。

あ!
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わが家のススキが
穂を出していたじゃないですか!
3 本も。

1 昨年!武庫川の河原から
地下茎を 30cm ばかりもらってきたのです。

それをみっつに切って
それぞれ違う鉢に居候させているのですが。

この株は昨年 1 本だけ出穂しました。

他の株は昨年も今年も沈黙したまま。
それらの分けつはよろしい。
たぶん!
栄養状態がいいと株は大きくなっても
花をつけないのでは。

穂を出しているススキの鉢は小さく
ジュズダマやタンポポや
ミツバやゲンノショウコやらで
水も通しにくくなったすし詰め状態。
ススキなんか地下茎を
鉢の外に伸ばし始めています。

そんな貧栄養状態が出穂の要因かも。



夜も更けて
ススキと反対側のベランダに立てば
月が出ています。
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ふとアシの歌を思い出しました。

「君なくて あしかりけりと 思ふには
「いとゞ難波の 浦ぞすみうき

小説「蘆刈」の冒頭の歌。

大和物語やら
世阿弥の謡曲やらの引用か知りませんが
「蘆刈」の舞台は
淀川をさかのぼった
水無瀬(みなせ)のはず。

どうして!難波の浦?

この小説は谷崎潤一郎が
人妻・松子にあてた
ラブレターなんでしょうか。

あんまり他人の花を
ねらわないほうがいいですよ。

前の人のクセが
こくしみついてぬぐえない人もいますから。
いずれそれがうっとうしくなりますよ。

特に身体にしみ込んだクセは、、、!?
あ!別に
私の経験ではないです!ホントーです。



(新訓 万葉集/佐佐木信綱編/)
(閑吟集/浅野建二校注/)
(谷崎潤一郎作/蘆刈/参照)
(敬称略)
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