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御願塚 桜里のランチ [昼定食]

住宅街の中に緑の丘。
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丘の上に
こぎれいな(失礼!)神社があります。
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円墳ですか。
あ?
周濠(しゅうごう)がくびれていますね。
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前方後円墳!?
前方部が小さい?!
ということは帆立て貝形の古墳ですか。

阪急伊丹線・稲野駅近くの
御願塚(ごがづか)古墳。

むずかしい当て字ですが
これを含めてこの付近に
5 か所の塚(古墳?)があったので
昔は「五ケ塚」と呼んでいたと
伊丹市の説明板にありますが。



「御願塚」といえば!いましたね。
勝海舟の父親の勝小吉。
はるばる江戸から御願塚村まで
あつかましくもカネの無心にきています。

御願塚村は
旗本だか御家人だか知りませんが
岡野孫一郎という放蕩男の領地だったとか。
その孫一郎の代理で
カネを取りにきたのです。

ところが!

「500 石の村方にて
「用立金が 700 両あまりあるゆえ

つまり
もうすでに年貢を
先の先まで納めさせられているので
1 銭もお貸しできませんとのこと。

小吉は自叙伝(?)に
そう書き残していますが
晩年に字を習ったものの
文章まで学べなかったらしく
自分のはなしことばで
文字!仮名づかいは自分勝手で
当て字だらけで!読みにくいのですが。

さいわい!それを翻訳(!)したような
小説「父子鷹(おやこだか)」があるので
そちらを引用すれば

「百姓というは元来が狡猾だ
「まだまだ絞れるだろう
「あやつら生まれつきなんでも隠すから
「持っているに相違ない

なんて!
なにがなんでも取って帰ろうとしています。

どちらが狡猾(こうかつ)だか。

「御願塚村(ごがづかむら)を
「お願い塚村」と読んで
頭を下げるべきところなのに
横柄な態度です。

泰平の世になると
旗本はすることがありません。
岡野孫一郎は女遊びに精を出し
多額の借金を作り
それを領民に穴埋めさせようとしています。

幕末時には
旗本はなんの役にも立たないどころか
社会のダニ以下になっていたのですね。



阪急・塚口駅までひと駅歩いて
ランチして帰りましょうか。

「塚口」という地名は
「御願塚」の「口」だからか
どうかは知りません。

かすかに記憶のある駅前の
2、3 の店舗は
休日だったり改装中だったり。

あ!
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私好みのランチかも。

世の中には
単品のドカ食いが好きな人もいますが
私は幕の内弁当のように
少量多品種のおかずで
ごはん少々食べるのが好きなんです。

居酒屋 桜里。
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たいそう繁昌していました。
タイミングよくすぐ座れましたが
私の後には行列ができていました。

無難に焼き魚定食 650 円(税込)を。
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いいじゃないですか。

「ごはん!お代わりしてくださいね」

「はい!

単品ドカ食いはイヤといいながら
ごはんをドカ食いしてしまいました。
ご先祖さま!すみません。



(勝小吉著/夢酔独言/)
(子母沢寛著/父子鷹/)参照
(敬称略)
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