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陽光咲く 長居植物園は百花繚乱 [解語の枯れ尾花]

シャクナゲが咲いています。
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早いですね!
西洋シャクナゲでしょうけど。
長居植物園(大阪市東住吉区)の春。

シャクナゲ園がまぶしいくらい明るい!
桜(ソメイヨシノ)が満開なんですね!
さらさらと花吹雪の中。

藤原良房(804 ~ 872)の歌があります。

「年ふれば よはひは老いぬ しかはあれど
「花をし見れば もの思ひもなし

年をとっていろんな憂いがつのっても
桜花を見ればなんの悩みも忘れてしまう!
ということでしょうか。

この桜花はどんな種類か分かりません。
ソメイヨシノじゃないことはたしかですが。

ソメイヨシノ(染井吉野)の親の
エドヒガン(江戸彼岸)や
オオシマザクラ(大島桜)も
咲いていると聞きましたが
目立つのはソメイヨシノばかり。
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秋からささやかに花をつけていた
十月桜が爆発的に咲いています。
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紀友則(845 ~ 907)の歌。

「色も香も おなじ昔に 咲くらめど
「年ふる人ぞ あらたまりける

桜は昔通りに咲くといいますが
いつの世も
新しい品種が出てきていますが。

あれは!?
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ピンク色が濃いじゃないですか!
もしや!ヨーコーでは!?

「ようこう」といっても
具志堅用高ではありません。

漢字で書けば「陽光」!
最近!植栽が増えているような。
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ソメイヨシノと
開花期が近いと思ったら
ソメイヨシノとおなじように
エドヒガンとオオシマザクラを親に持つ
アマギヨシノ(天城吉野)と
カンヒザクラ(寒緋桜)のこどもらしい。

この濃さはカンヒザクラの色なんですね。
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並んでいるソメイヨシノや
オオシマザクラ等が
やけに白っぽく見えます。
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種苗登録されて
まだ 37 年!

今のところ樹勢は強健なようですが
果たして!
いかほどの寿命を持つものやら。

もし長寿命なら
数の割りには健康な大木の少ない
ソメイヨシノに代わって植えられるかも。

紀貫之(866ごろ ~ 945)の歌。

「今年より 春知りそむる 桜花
「散るといふことは ならはざらなむ

今年初めて咲いた木は
散ることを習っているのでしょうか。

若さはいいなぁ!



長居植物園は百花繚乱の季節。

明の高啓(1336 1374)の詩。

渡水復渡水
  みずをわたり またみずをわたる
看花還看花
  はなをみ またはなをみる
春風江上路
  しゅんぷう こうじょうのみち
不覚到君家
  おぼえず きみがいえにいたる

蘇州の春でしょうか
たくさんの花が咲いているようです。
しかし!
中国には
桜を詩(うた)ったものはないはず。

中国の春の花は桃(もも)!?
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梨(なし)?!
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李(すもも)あたりかも。
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桜はないけど
偶然にも
みんな桜とおなじバラ科の花でしょうか。

さらに!
海棠(かいどう)と牡丹(ぼたん)の花が
大陸の詩人の心をとらえているような。

しかし!長居植物園はすごい!
探せばいろいろ生きていますね。



なつかしい!
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金花茶(きんかちゃ)が咲いています。

中国の広西省あたりが原産。
日中国交回復してから
なん種類か輸入されたのですが
私はその中の
1 種(種類は忘れました)を入手して
冬は抱いて(?)寝ていました。
寒さに弱かったので。

あれから
比較的耐寒性がある種が入ったり
日本で交配が進んだりして
地植えで十分生育できる花が
広がっているんでしょうか。



(石川忠久著/春の詩 100 選/)参照
(敬称略)
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