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辺境は棲みやすく花はすこやか [解語の枯れ尾花]

南天が実をいっぱいつけています。
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酷暑を耐えたのですね。

なん年に 1 度しか通らない道。
普段は忘れているのに
百年の知己に会ったように
心がふるえるのはなんなんでしょう。

小学生のころから
土の見えない場所で生きている植物に
心ふるわせてきた私です。

京都の出町柳駅の横の
高野川に架かる河合橋に
朝から多くの観光客が渡っていますが
「ど根性松」に
見入るのは私だけのような。
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あ!「ど根性松」とは
私が勝手に命名しているだけですが
どうして!こんな!
土もなにもない環境で
生きて行かねばならないのでしょうか。



落栗の座を定めるや窪溜
(おちぐりのざをさだめるやくぼだまり)

井月(せいげつ)の句を思い出しました。
拙ブログ 2012/10/27

種子は意思を持って
発芽場所を探せないような。

長い進化の過程で
風や川や動物や季節をしたたかに利用して
ほどよい「くぼだまり」を
求めているようではありますが。

そのくぼだまりが
ここしかなかったからでしょうか。
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しかたなく発芽して
生きているのでしょうか。
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多くの同胞が発芽することもなく消えて
ここでも
運がよかった部類に入るのでしょうか。
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都会のアスファルトジャングルの中で
竹やぶを作ろうとしています。
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この下に
大きな土のかたまりがあるのでしょうか。
まさかとは思うのですが。



6 月の梅雨の最中
わが家の前の桃ケ池が氾濫しそうでした。

この大雨のときは
また!いろんな稚魚の湧く季節。

小さな丸網を入れたら
1cm にとどかない稚魚が
ごっそりと捕れました。

300 尾ばかり。
エビの稚魚は 20 尾ほど。
まとめてベランダの水槽で飼うことに。

窓を開けたところが
60cm 水槽の片方の妻(!)側になるので
そこからエサを与えています。

長年棲んでいるドジョウたちは
食事にあたりそうな
朝やら夜中やらには集結しています。

そこへ集まりましたね!みんな。

試みに手を突っ込むと
古い住民(?)は
あたふたと隠れてしまいますが
新人(?)は平気ですね。



そして秋になりました。
稚魚は 2、3 倍になりました。
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発育のいいものは
もっと大きくなっていますが。
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ほとんどがモツゴだったですね。

これ!たぶん!モツゴ。
クチボソという人やモロコだと頑張る人。
密漁のお大尽はムギツクと呼んでいるかも。
それがみんなおなじものか
別種か知りませんが。

ほしかったヨシノボリの仲間は 1 尾だけ。

いつの年でしたか大きくなったら
カダヤシばかりだったので落ち込みましたが
今年は 1 尾もいませんでした。

ブルーギルの仔は小さくても分かるので
初めから抜いて飼いませんでしたが。

今!エサをまくと
100 尾ばかりが喜んでいます。
この前まで
200 尾近く寄っていたのですが。

しかし!最初の 300 尾は
ほとんど死んではいないような。
水槽の中は水草の鉢!石ころのかご!
砂の箱等障害物だらけ。
そのあちこちの影に分かれて
棲むようになってきています。

当然エサは
エサ場(!)ほど多くはないはず。

水が対流しているので
まったくない訳でもありません。

エサは少なくても
競争はあまりありません。

エサ場で大勢と競争するのと
どちらが得なんでしょう。



なんとなく分かったような。

土のないような場所で生きている花は
競争が少ないのでは。

ふかふかの土に満ちて
太陽サンサンのいい環境には
たくさんの植物が芽吹いて
ひしめき合うことになります。

結果!暮らしにくい環境に変じます。

水はたまにしかこなくても
自分だけのもの。
太陽もひとり占め!

こちらが心配するほど苦しいことはなく
しあわせ(?)を享受しているのかも。
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