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石光寺の寒ぼたん [解語の枯れ尾花]

石光寺です。
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「せっこうじ」だそうです。
いつからこうなったのやら。
大昔!初めて訪ねたときに聞いたのは
「しゃっこうじ」という読みでしたが。

奈良県北葛城郡当麻町染野と
そのときに師からもらった
くたびれた本にはありますが。
今!石光寺のリーフレットには
奈良県葛城市染野とあります。

ああ!なにもかも遠い。
ときの流れにむしばまれた心を抱いて
寂しく!冬の初めに再訪です。

ちなみに半世紀前の拝観料は 100 円。
今日は 400 円。
あんまりあがっていないですね。
1,000 円になっていても不思議ではないのに。



中将姫が蓮糸(はすいと)で
曼荼羅(まんだら)を織ったのです。
そのとき!
蓮糸を染めた井戸のあるところです。

今の蓮の糸(?)で織物は作れません。
中将姫の時代には織れたのです。
賢姉大兄!疑うことなかれ。

だから別称・染寺(そめでら)。
このあたりを
「しめ」ともいうそうですから
もしかして昔は
「しめでら」と呼んでいたのかも。

なにを思いめぐらしているのやら。
やめましょう!
すべて詮(せん)ないこと。



石光寺は寒ぼたん(牡丹)の季節。
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あるおばさんの!いや!
アラフォー(around 40)のおね~さんの
年の離れた姉ほどの女史の希望で!
希望というより
強要されて!私はおびえて
泣きながら(?)案内してきたのですが。

きれいに手入れされた庭に
藁苞(わらづと)がぽつぽつ。
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春のような
咲き乱れるという花園ではありませんが。
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「花が小さいよね」

同行のおばさん!いや!
おね~さんがいいます。

「寒ぼたんですから。

「花屋にはもっと大きいのがあるよ」

「冬ぼたんでしょ!それは。

「寒ぼたんも冬ぼたんもおなじやないの」

「違います!

以前!長谷寺に行ったとき
みなさんにレクチャーしたのですが
この人もいたはずなのに
「聞いてないよ」とは。

冬季に咲くのが寒ぼたん。
冬季に咲かせたのが冬ぼたん。

ぼたんは落葉樹ですので
「寒ぼたん」の花には
光合成ができるような葉がありません。
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花屋の店頭の大きなぼたんには
葉があるでしょ。
温室で春のように思わせて咲かせたもの。
それを「冬ぼたん」といっているのです。

その「冬ぼたん」を庭に埋めて
藁(わら)屋根をかけて
無知なものに見せて
自慢している寺院もありますけどね。



石光寺ではそんな姑息な!
神をも!いや!
仏をもおそれぬことはしていません。
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ここにぼたんは
420 種 2,700 株あるのだそうですが
寒ぼたんは 40 種類ほど。
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わ!おね~さん!?
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向こうのふくよかな石仏が
おね~さんかと思いました。



「はい!解散。
「ひとりで帰れるでしょ。
「元きた道をたどれば
「当麻寺がありますから。

「いっしょに帰ろうよ」

あんまりふたりで歩きたくはないのですが。

当麻寺の反対方向に進みます。
ナスビ畑の冬。
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私にはいい景色です。

道の駅の「ふたかみパーク當麻」です。
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うどんでも食べませんか!割り勘で。

「五平餅がある!五平餅を食べる~!」

こどもかよ!
白髪まじりの頭を振り乱して。

よもぎ大福と
キクイモ入りのコロッケと
五平餅をふたつずつ。
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「680 円!ひとり 340 円ですよ。
「必ず返してくださいね。

「展望台で食べませんか。
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「いやよ!なんであんな高いとこで!」

456 段しかないけど
そのゆるんだ体では
のぼりたくないですか。

ま!あきらめて
二上山を仰いでランチにしますか。
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おだやかな冬もここまでかも。
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