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天王寺かぶら汁 大阪天満宮の丸かぶり [食い意地]

四天王寺境内に
「かぶら」が干してありました。
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「天王寺蕪(てんのじかぶら)」ですね。
最近は気取って
「てんの~じかぶら」なんて
ヒョーズン語風に発音するのがはやりかも。

大阪府の「なにわの伝統野菜」に
認定されています。

2 月 3 日には
北鐘堂の横の和労堂(休憩所)で
その干しかぶらでみそ汁を作っていました。
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早朝 8 時半に通りがかったとき
引換券を入手していたのでいただきます。
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麦めしと野沢菜漬けがついて 1,000 円。
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高い!
高いですが!
麦めしをたくさん盛ってくれました。
いや!それより!価値があるのです。
え~と!なんの価値でしたか?
節分ですから「厄除け」かなぁ!?
祈祷済みの「箸」をもらいました。
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「なにわの伝統野菜」といいますが
江戸時代にはともかく
明治以降の書にはまず出てきませんね。

100 年ばかり前の「聞き書き」にある
河内<旧大和川流域>の食に
年越しの厄除けの行事に
干しかぶらの「おつけ」を食べていました。
今の八尾市あたりですが。

おつけとはみそ汁ですね。
年越しとは 2 月 3 日のことです。
いっしょに麦めしと
塩いわしを食べています。

さすがに仏教寺院ですから
塩いわしはありませんね。



四天王寺の境内に
「野沢菜原種 旅の起点」の碑があります。
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長い間!天王寺かぶら」が信州に行って
気候が合わず
野沢菜になったといわれていましたが。

今は DNA 分析なんかで
簡単に否定されますが。

野沢温泉村の健命寺の僧が
京都から帰るとき!四天王寺に寄り
「天王寺かぶら」の種子を
入手したといいます。

その故事に
いろいろと「突っ込み」がありますが
すなおに
「天王寺かぶらが野沢菜になった!」で
いいのじゃないですか。
今の「天王寺かぶら」ではなかったけど!
そのときには
「天王寺かぶら」のタネと聞いたのでしょ。

ちなみに信州では
野沢菜漬けというのは最近のこと。
「お葉漬け」といっていたらしい。
もっとも「お葉漬け」に使う葉野菜は
野沢菜だけではなく
稲核菜(いねこきな)!源助かぶ菜!
木曽菜!等々!地区で違っていたとか。

大阪(大坂)からきたのではなく
稲核菜(稲扱菜とも?)の変種が
野沢菜という説もあるそうな。
もらってきたタネは
ヤマバトが食べてしまい
ヒヨドリの背についていた稲核菜の種子が
そこへ落ちて芽生えたのかも。



あれこれ一日中
浮世の義理の多い日で(詳細は省略)
大阪天満宮に回ります。

朝「巻寿司、お茶引換券」を
手に入れていますから。
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四天王寺の「かぶら汁」の引換券は
例年!正午でも!まだ!残っているそうですが
ここは大変!
1,000 枚もあるのに
遅いと入手できないほどの人がきます。
無料ですからね。

10 時半に配られたのに
7 時半に並んでいた人もいたとか。

正午前に丸かぶり(かじり)の
巻き寿司をもらいます。
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やたらやかましいだけで
ボキャブラリィ貧困な司会(?)進行。
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毎年おなじお笑い芸人(?)たちでしょうか!

千人一斉の丸かぶり!
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恵方に向いて無言で食べます。

巻き寿司を提供している
「大阪海苔協同組合」が
衛生のためか法的にか
「持ち帰らないで!」と頼んでいるのに
「持ち帰ってもいいですよ!」と
叫んでいる女性の司会(?)者!
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(右上)

毎年!そう叫んでいますね。
それは自己責任で勝手でしょうけど
建て前はいうべきことじゃないでしょうに。

だれも注意しないの?!
だれも止められない
この神社の権力者でしょうか。



(農文協/聞き書 大阪の食事/
     及び 長野の食事/)参照
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