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宮刑 自宮 羅切の日 [スペインのハエ (R-18)]

「A さんのちんちんを切ろうとしたのよ」

年中発情(?)している場末の
(あくまでの西成区の場末のですよ)
志麻子・ゆかりコンビ(拙ブログ 2017/06/17)の
片割れがいいます。

「だれが!です~?

「私が」

「そんな仲だったのですか
「死んだエロじいさんと!

「違う!」

A さんの夢の中のはなしだそうな。

A さんがおしっこをしていたとき
アラフォー(around 40)のおね~さんが
クラクションを鳴らしたそうな。

驚いて!ちんちんが
ズボンから飛び出しました。

それは 60cm ほどに伸びてしまい
ヘビのように細くて長くて
こんにゃくのようにふにゃふにゃ。

生け花の最中で剪定ばさみを持っていたので
「よぶんなところを切ってあげる」と
ちんちんを握ったのだそうな。

「生け花!?
「クラクションは?運転中だったのでは!

「知らないわよ!私の夢じゃないもん」

A さんは「やめてくれ!」と叫び
彼女は
「大丈夫!切ってもまた生えてくるから」と
根元から切ろうとしたとか。

うなされて目覚めたおじいさん!
かの女に抗議したというはなし。



「ふと!思い出したのよ」
「再び生えてくるケースもあるの?!」

フツーでは不可能でしょうけど。
たしかに生命力が一番旺盛な機関!
絶対にないのかどうか。

「その方面!詳しいでしょ!あなたは」
「よく羅切(らせつ)と」
「揮毫(きごう)しているから」
「宦官(かんがん)の知識は」
「余人より豊富なはず」

下町の乱痴気騒ぎの
たなばたイベントの笹飾り。
短冊を書くような奇特な人はいません。

それで
「寂しいからなにか書いておいて」と
メンドーなことを依頼してくるから
「羅切の日はきた」とかなんとか書いて
ぶらさげていたのですが。

だれも読んでいないと思っていたのに
おね~さん!見ていたの?!
しかし!

「それをどうして私の仕業と思ったの?!

「そんな高尚(?)な人!ほかにいる?」

「おほめにあずかり痛み入ります。

ちっともうれしくはないけど。

羅切の「羅」は魔羅(まら)の羅!
陰茎のことですが。
宦官とは少し違うような。

羅切は僧侶が修行の妨げになるので
切る行為でしたよね。

「宇治拾遺物語」に
「煩悩(陰茎)を切り捨てた」とかたって
法師姿の男がお布施でも得ようと試みて
失敗したはなしがあります。

「中納言師時」
「法師の玉くきけんちの事」の項ですが。



宦官は修行のためではなく宮廷の労働者。

皇帝の妻妾とか官女に
手を出させないために
去勢する必要があったのでしょう。

去勢は有史以前から
世界中にあった処置だと思われます。

「日本にも!?」

イヌ同士がけんかします。
負けたほうがおなかを見せて万歳したら
勝ったほうはそれ以上攻撃しない!
それに似ているような。

同一民族間の争いには去勢がないような。

大陸では戦争で得た異民族の捕虜を
去勢して労働に使ったのじゃないですか。
日本の争いは
異民族間のものではないので、、、。



大歴史家の司馬遷(しばせん)は
宮刑(きゅうけい)を執行されています。

宮刑は
「丈夫はその勢をきり」
「女子は宮中にとづ」という
死刑につぐ重い刑罰。

男性でいえば去勢です。

司馬遷の生年がよく分からないのですが
38 から 48 歳あたりで
陰茎を取られています。

こんな年令では
なにがあってももう生えてはこないでしょう。

そんな古い時代はともかく
明から清あたりでは
自宮(じきゅう)ばかりが
宮廷に勤めるようになります。

自宮は自分でちょん切った人のこと。
自分でといっても!もちろん!
手術専門の人に依頼するのですが。

この時代になると手術方法が確立し
急激に死亡率がさがっていたようです。

宦官の数は
明のときに十万人という
記述があるそうですが
にわかに信じられません。
清では!それでも
三千人以上は必要だったそうな。

それだけいると
性の復活を願うよからぬ考えのものもいて
いろいろ試したようです。

小児を殺して脳を食べたものも。



やっぱり!性器あたりが
ふくれてくるものがいるそうな。
特にごく幼いときに自宮したものが
成人になってくると。

それが生えてきたのか
傷口の隆起か知りませんが。

清朝では
わずかでも局部の肉がふくらんでいたら
切り取る規則があったそうな。

「3 年に 1 度の小手術」
「5 年に 1 度の大手術」という
ことばが残っているとか。

屈辱的ですね。
痛いでしょうねぇ。

しかし!やっぱりあそこは
手術や他からの攻撃に強い組織かも。



悪名高い西太后(せいたいごう)が
咸豊帝(かんぽてい)と死別したのは
26 歳のとき。

それからすごく後に
流産したという公然の秘密があるそうな。

妊娠させたのは李蓮英という宦官。

李の性器切除は完全ではなかったのか
復活したのか
宮廷に入るために宦官と偽っていたのか
だれも知る人はいませんが。

私は不完全手術説をとりたいのですが。

しかし!余談ですが
西太后や淀殿はどうして
悪くばかリ書かれているのでしょうね。

ただのおばさんのようでもありますが
ただのおばさんを
取り巻く輩がひどかったのかも。



「ま!もう少しお勉強した人に聞いてね。
「中国以外の国の去勢も奥が深そうですよ。

「オトコは大変だぁ」

「女性の宮刑もすごそうですよ。

「怖い!」

「島国のものは
「大陸の仕打ちには想像を絶します。

「知らなくてもいいです」

「A さんの肉棒!
「切ってみたらよかったですね。

「ひとの夢の中じゃぁね」



(宇治拾遺物語/渡辺綱也校訂/)
(三田村泰助著/宦官/)
(顧蓉・葛金芳著/宦官/尾鷲卓彦訳/)
(歴史よもやま話/池島信平編/)参照
(敬称略)
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