おやちゃいのランチを食べて 二葉を聴く

未明の雨は朝になってもやまず。
根がすなおで上品な私は（ホントーです）
深窓の女の子のにゃんこのように
ただただ窓外を見ていましたが。

2L のペットボトルのアイスコーヒーを
（139 円！やすっ！）
けだるく飲んでいるだけで
午前が終わりそう。

これでは
囚人と変わらないではありませんか。

清明時節雨紛紛
　せいめいのじせつ　あめふんぷん
籠裏囚人欲断魂
　ろうりのしゅうじん
　たましいをたたんとほっす
借問自由何処有
　しゃもんす　じゆう
　いずれのところかにある
衛兵遥指弁公門
　えいへい　はるかにさす　べんこうもん

ホー・チ・ミン（1890 ～ 1969）が
中国の獄舎で作った詩。
元の詩は杜牧の「清明」でしょうけど。

ホー・チ・ミンのように
私も牢獄から出るときがきました。
そんなに大げさなことでもないですが。



大阪メトロの田辺駅へ。
隣の区（東住吉区）にあり
あまり使わない駅ですが
徒歩 7 分くらいで遠くはありません。

駅から南に歩いていると
古い建てものがありました。


たぶん！大阪で
文化住宅と称された共同住宅！？
先の大戦の後にたくさん建てられた
文化（？）のある住宅。

便所とか台所とか玄関が個々にあるもの。
それが文化！？
それまでの
庶民の住む長屋はみんな共同でしたから。

さらに浴室つきは！
ずっと後世のことかも。

その古い共同住宅を改修したのか
2 軒の店舗があります。
そばや（？）と喫茶店（？）かな。
どちらもランチ営業をしているようです。

「カフェ おやちゃい」のほうに入店します。

文化住宅のままでしょうか
靴を脱いであがれば！
小さな裏庭が見えます。


今日は交通費が不要なので！
それでも清水の舞台から飛び降りる覚悟で
一番高い！税込み 1,200 円の
「もりもりランチプレート」を
いただいてみます。


「おやちゃい」という屋号！
まさかと思いましたが
「お野菜」のことかも。
今日の料理には野菜がいっぱい。


私好みで！けっこうなランチでした。



さらに南に！つぎの駅まで歩いて
「ひらの寄席」で休んでから帰ります。


開演の 1 時間前ですが
雨の中の徘徊もうっとうしいので
ここで寝て待っていましょう。

が！
なんですか！？
いつになく！騒々しい。
もう！たくさんの人が押しかけています。

桂二葉（かつらによう）が
出るからでしょうか。
今！大変な人気の女性落語家だそうな。

その上！かの女がこの周辺の出身だとか。

かの女は忙しい。
つぎの寄席の出演があるとかで
最初にあがりました。


拝顔するのは初めてですが
ほんのこの前
ラジオで声は聴いたことがあります。

そのときのトークは切れ悪し！
あくまでも私の感想ですがね。
ボキャブラリィ貧困な
女子高生みたいな印象でしたが。（失礼！）

ん！？
30 代なかばの人でした。


落語はしっかりしています。
古典落語はオトコ目線で
オトコが演じるものばかり。
女性が演じるには苦労するでしょうけど。

フリートークは下手でもいいですよね。
私がエラそうにいうこともないのですが。

落語のうまい（！）人はたくさんいます。
高校や大学のサークルの人でも
きっちり覚えている人がいっぱい。

しかし！
学校の教科書を読むような落語は
すらすらと上手（！）でも
おカネをとる芸ではありません。
語らなければなりませんよね。

それがむずかしい。
先代の桂文枝がいっていたように
落語のリズムを会得しなければ
私のような灰色の脳の
野次馬の琴線が震えません。

努力もあったのでしょうけど
せっかく運よく得られた人気。
これからどのように化けるか楽しみですね。



（敬称略）