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大阪の雑煮大根 [オチのない小さな話]

日本の食生活全集の80年ほど前の各地の
「聞き書」をパラパラめくると
いろいろな野菜の雑煮に出会います。
たとえば
長野ではかんぴょう
山形ではあざみ。
というような特別なものも書かれていますが
大根がほぼ共通しています。

輪切りにすれば
円形になるから縁起がいいですね。

大阪では
「雑煮用大根」が売られています。
雑煮用だけの大根です!
正月前だけ売られています。

それは小さな大根です。

blog雑煮大根.jpg

二十日大根よりは大きくて
青首大根よりははるかに小さい!
中途半端です。
でも!結構高価です!画像の1袋が258円。

どんないわれがあるのでしょう。
丸い切り口を見せるのなら
大きな大根の方が目立つでしょうに。

近くの人に手当たりしだい聞いても
誰も教えてくれません。
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池波正太郎風の駆け落ち鍋 [半煮え!生煮え!]

鍋の出汁が煮えてくると
梅安は大根の千六本を手づかみで入れ
浅蜊も入れた。
(中略)
「冬がくると、こいつ、いいものだよ」

仕掛人・藤枝梅安「梅安晦日蕎麦」の一節です。

池波文学にはよく大根が出てきます。
よく大根鍋が出ています。

おいしそうですね。

冬です。
池波正太郎風の大根鍋をしましょう。

たいてい「薄い出汁(だし)」と書いてありますね。
塩味でしょうか。
江戸では珍しい白醤油か淡口醤油でしょうか。
それとも複雑な組み合わせ?

しかし!出汁をなにでとっているのでしょう。
味の素でしょうか!
あは!余計なギャグをいって!すんましぇん。
鮎(あゆ)の焼き干しなんて決めてあるところも
あったと記憶していますが
まず!書かれていません。

鍋の具は大根だけのときもあれば
大根と
あさりのむき身やら油揚げやら豆腐やらを
入れたりしていますね。

唐辛子や山椒を振って食べています。

むき身はなかったけど
生きのいいあさりがあったので買いました。

池波流から逸脱して
昆布出汁!味噌味でやっつけます。

blog大根あさり.jpg

大人数でする鍋ではありませんね。
小説では
仕事!の終わった後
梅安と彦次郎がふたりで
しみじみ飲んでいることが多いようですが
そんな鍋ですね。

駆け落ちしたふたりが
雑踏の影で
静かに食べてもいいのではないでしょうか。

ああ!駆け落ち!
なんて素敵な響きでしょう!

いつの日か異国の知らない丘で
夕陽の沈む海を見ながら
茜に染まったあなたと
白い大根を食べよう!

少し!お酒に負けている夜更けです。

(敬称略)
タグ:池波正太郎
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鉄人の缶詰 [オチのない小さな話]

TVで「料理の鉄人」だったか「和食の鉄人」だったか呼ばれていた
すごい料理人が作った「缶詰」を発見!

blog缶詰.jpg

「鶏肉と大豆のカレー煮」と
「さんまのしょうが煮」です。

先日
鉄人の5本セットの包丁を買いましたが
缶詰も作っていましたか。

鉄をたたいて包丁を鍛えている横で
ふいごの余熱に鍋をかけて
さんまを煮ている景色を想像してしまいました。

え!?
梅干も販売しているみたいです!
暑い最中!土用干しなんか大変ですねぇ!

いくつか経営されている料理店の厨房は
連日!手を抜けないでしょうし。

まさか!お持ち帰り品だからといっても
船場吉兆みたいに人任せじゃないでしょう。
睡眠時間はどうするんでしょう。

だから!鉄人なんですね。
感服いたします。

缶詰はまだいただいていません。
お正月まで大切に飾っておきます。
わが家のおせちは缶詰2個です。がははは。
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さつまいも田楽 [いも!たこ!なんきん!]

明治39年発行の
藤村棟太郎著/いも一切料理法の
甘藷料理の部に「いも田楽」のレシピがありました。

その本に
長芋にも里芋にも
田楽のレシピがあります。
それは
皮をむいて切って焼くものです。

甘藷(さつまいも)の田楽は違います。

さつまいもの皮をむき
すりおろし
折り箱に入れて蒸したあと
切って串に刺して焼くと書いてあります。

さつまいもをすりおろしただけで
かたまるのですか。
昔!
道明寺粉(もち米の粉)を混ぜるといいと
聞いたことのあるような!ないような。

今回は芋の色とよく似ているようなので
とうもろこしの粉を混ぜてみました。

平たく成形して蒸したら
かたまりました。

切って串を刺して焼いて
柚子(ゆず)味噌を塗りました。

blogいも田楽.jpg

なにか!アクセントがありません。
蒸す前に
強めの味をつけた方がいいのかも。

(敬称略)
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柚子ごはん 柚子の奈良漬 [七面鳥六目半ごはん]

先日!京都の三宝寺(さんぽうじ)で
大根焚き(だいこだき)と
柚子(ゆず)ごはんをいただきました。
柚子ごはんに奈良漬がついていました。
あの奈良漬は瓜(うり)に違いないですが
柚子の粕漬(すなわち奈良漬)だったら
絵になるんじゃないかと無責任にも思います。

柚子の粕漬!?
世間は広い!
あるんですねぇ!すでに商品が。

柿(かき)の古い産地の吉野で作られていました。
柿の奈良漬なんですが
そのひとつに
「柚子皮つつみの柿の奈良漬」が売られていました。

blog 柿柚子奈良漬.jpg

近鉄の奈良駅の構内で買いました。
奈良のみやげ物店にはフツーにあるものかも。

以前この業者の「柿の奈良漬」
室生寺の門前で購入したので
あそこしか売ってないような発言を
あちこちでしましたがごめんなさい。

「柚子皮つつみの柿の奈良漬」は
柚子の皮だけの奈良漬が
柿の奈良漬をしっかり抱きかかえています。

柚子ごはんを炊きます。

洗い米に鶏肉のミンチを混ぜます。

柚子と柿の奈良漬を細かく刻み
その半量を米と混ぜ
酒と
奈良漬の塩味を考えて醤油をちょん。
生の柚子の果汁も加えました。

水気が引いたら
残りの奈良漬と
すりおろした新鮮な柚子の皮を散らして蒸らしました。

柚子と柿の奈良漬といっしょに食べましょう。

blog 柚子ごはん.jpg

お~!不浄な人生をやさしく包む柚子の香り。
心が洗われます。

ちなみに柿の奈良漬の製造者は
奈良県吉野郡吉野町楢井1197
灘商事株式会社
と書いてありました。
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