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哀愁のビリケン [活動写真]

1939 年
第二次世界大戦が始まった
ロンドンのウォータルー橋。

戦地に赴く前のローイ大佐が
小さな人形を握りしめています。
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追憶の会話が聞こえます。

  これをどうぞ。

  君のお守り?

  幸運を呼ぶはず。
  心から祈ってます。

  死ぬまで忘れない。

1940 年のアメリカ映画。
哀愁(Waterloo Bridge)の冒頭。

いきなりお守りの人形が出てきます。

思い出は 25 年前の
第一次世界大戦のウォータルー橋。

空襲警報下!踊り子マイラが落とした人形。
blog2.jpg

物語はここから始まります。
ふたりは恋に落ちました。

そのときローイは若い大尉。
この人形を持って戦地に赴きます。
blog3.jpg

そして戦死の報道。
傷心のマイラは
娼婦まで身を落として生きていきます。

しかし!ローイは危機をかいくぐり奇跡的に帰国。

マイラは身を恥じて
「結婚できない」と
ウォータルー橋でトラックに身を投げて絶命します。
投げ出された人形。
blog4.jpg

この狂言回しの人形が
「ビリケン」ですよね。

「ビリケン」は 1908 年に誕生したらしい。

時代の新しい人形
それとも古いものだといえばいいのか
浅学な頭は回転しません。

その人形が
なぜ幸運のお守りになったのでしょうか。

第一次世界大戦は 1914 年のはず。
そのころアメリカでは大人気だったようですが。
イギリスでもそうだったのですか。
もっとも!「哀愁」の舞台はイギリスでも
アメリカ映画ですから。

余談ですが
自分の身分を恥じて命を断つなんて
日本的!
もっといえば私の好みじゃないですか。

橋の中の退避所のような出っ張りに
マイラが立っているとき
そこから身を投げてほしいと思ったのですが。

源氏物語の宇治十帖の二股女・浮舟
宇治橋の中ほどの橋姫のいる三之間から
入水(じゅすい)しましたよ。

マイラは軍用車にひかれました。
私の美学にはないですなぁ。

余談の余談ですが
この「哀愁」はリメイクらしい。
最初の「Waterloo Bridge」のヒロインは
飛行船から投下された爆弾で
橋とともに散ってしまうそうですが
私には今!観る術(すべ)がないので分りません。

その方が私好みかも。
人の終焉に好みもなにもないもんですが。

それにしても
ヒロインのヴィヴィアン・リーはきれい!

そう!出演者全員!美男美女ばかり。

ふた昔前の韓国映画も美男美女ばかりでしたが。
(最近の韓流ものは敬遠しているので知りませんが)
昔のアメリカ映画もそうでしたか。

そのきれいな映画で
ビリケン!

これ!どこの国の人がモデルですか。

同じ時代にキューピーも生まれたらしい。
キューピーも同じような変な髪型ですが
少しは愛らしいかも知れません。

ビリケンはどことなく異質で
不気味な顔だとは思うのは私だけでしょうか。
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