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イノシシと雄略天皇 [いわなが姫の丑の刻参り]

 
来年の干支(えと)はイノシシです。
賀状にイノシシのイラストを!と思うのですが
イノシシはどう描いてもかわいくないんですよね。
牙がネックでしょうか。
牙がある上
猪突猛進!闘争好きのイメージがあるので、、、。

イノシシと聞けば雄略天皇を連想します。

日本書紀・雄略5年
葛城山で狩猟中に「怒りイノシシ」が飛び出してきたとあります。
「射ち殺せ!」といわれても
舎人(とねり)は震えて逃げて
樹によじ登って気絶したそうな。

雄略天皇は
イノシシを弓で刺して踏みつけて殺したといいます。

情けない舎人を殺そうとしたら
詩(うた)をよんだので許してやったとか。

しかし!
古事記のそのところを読んでみますと!あらら?!

雄略天皇が
大きなイノシシに矢を射ち込んだところ
ものともせず怒りくるって迫ってきたのです。
天皇は恐ろしくて樹によじ登ったそうな。

そして!詩をよんだのです。
日本書紀の舎人がよんだものと
全くといっていいほどそっくりな詩です。

樹に登って震えたのは天皇か?舎人か?!

雄略帝はやたら人殺しがお好きで
皇位継承前から殺戮(さつりく)を繰り返したようですね。
裏返せば邪魔な者は皆殺しにして
皇位を手に入れたのかもしれません。

もっとも記・紀は
気にいらぬ者を簡単に殺し続けている記録です。
主役たちは人殺しが正義!
雄略帝となんら変わることはありませんかも。

珍しく!その人殺しの合い間に
人を殺さぬ逸話がありました。
雄略天皇が
三輪川のほとりで美しい少女を見つけました。
「今にきっと召し出すから」と彼女にいいます。
美少女はその言葉を信じて待ち
老いてしまった悲しいはなしも古事記にあります。

乙女の名は「赤猪子(あかいこ)」
「猪(イノシシ)」の字が出てきます。
美しい乙女のはなしなのに
なぜか反逆者並みに動物の漢字を当てています?!


コメント(2) 
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コメント 2

夏炉冬扇

こんばんは。
猪のタグで参りました。
面白いお話謝謝。
こちら猪打ちの話アップ。よろしく。
by 夏炉冬扇 (2010-01-08 17:50) 

ほっ

お~!
すばらしい環境で
充実した人生を謳歌されている
夏炉冬扇さんに敬服いたします。
無為徒食の輩は
都会のちりにまみれて
机上で猪を追うばかりです。
夏炉冬扇さんのブログを楽しみにしています。
by ほっ (2010-01-09 01:08) 

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