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二日酔いの青い朝 [小市民ぼうちぎり]

平日の朝のラブホテル街。
放置された乾いた花壇に
名も知らない小さな小さな花が咲いています。
blog芥子.jpg

なぜか青く見えて!可哀そうで見つめていたら
カップルが次々に吐き出されてきます。

一様に女性が明るく!はしゃいでいます。
だいたい男性の表情が暗い。

男性はすぐに現実にもどっているのかも。
「困難な今日の仕事」とか
「妻に外泊のいい訳」とかが
よみがえってきたような!
そんな顔をしています。

いつの時代も同じような、、、。



このあたりで。
大昔のこと。



あ!寒い。

湯の温度が下がっています。
浴槽に入ったまま寝ていました。
よくおぼれて死ななかったものです。

かの女はどうしたかな?!
げ!?
いません!どこにも。

バストはなくても大柄な
アラフォー(around 40)女史ですから
ねずみは引いて行けないでしょう。

ん?!
トイレの便器に座ったまま寝ていました。

シャワーを浴びるつもりだったのか
ほとんど裸体で気を失っています。

顔の化粧がはだけて
やっぱり年相応な老醜がのぞいて、、、寂しい。

あ!断っておきますがふたりは
オカマ仲間でも!レズ同士でも!
男女の仲でもありませんよ。
身も心も他人です。信じて!



夕方!まだ明るいうちに
かの女に誘われて飲んでいたのです。

恋多き女性!
またまた!大きな恋を失ったらしく
同じビルに勤める上辺(うわべ)だけのつきあいで!
エロ!グロ!ナンセンス!な
バカな話題しかない!しない!私ゆえに
うさ晴らしの相手に選んだのでしょう。

だれかにしゃべってもみたいけど
くどくど尋ねられるのも
イヤなときもあるのです。

大昔から今も私は
恋多き変なおばさん(失礼!)の
指名が多い人生だったのですね。

それで
知らない街で飲んでいました。

なじみの店で飲むのも楽しいものですが
知らない街で
周囲に話しかけられずに飲むのも落ち着きます。

と!エラソーにいうほど
私は酒に強くはありませんが。



私が浴室で覚醒したときは
まだ夜の11 時でした。

早くから多量に飲んだので
かの女!早くにおう吐してグロッキー。
「家に帰らない」とわがままいうし
もし!タクシーに乗せても家を知らないので
送り届けられないだろうし。

たまたまラブホテルのネオンがあったので
引き寄せられて!休んでしまいました。



「モーニング(コーヒー)!する~っ?!」
先を急いでいたかの女が
突然!振り向いて叫んでいます。
翌朝のことです。

軽く手を振り拒むと
年令にしては異常に短いスカートなのに
大股で去って行きました。

充分休めたからか
ホテルから出るときには
いつもの元気な
キャリアウーマン(か!どうかよく知らんけど)に
もどっていました。

よかったね。



こちらは二日酔い。

二日酔いは身体が苦痛の上
恥ずかしい昨日が大きな怪獣と化して暴れ
今日の不安が鞭(むち)になって襲い
小さな心がずたずたにさいなまれます。



ん?!青!
「青」と書いた碑の前で
その日の午前中は仕事をサボっていた私。

「青霞を吸う」とかなんとか
漢文で書いてあったような。

探していたら。
blog青.jpg

これでしょうか。

ああ!ときは流れましたが。
この碑と私は進歩もなく。

あれからあの年上の人と
飲んだり遊んだりした記憶がないのですが
今ごろ!
どこかで生きているんでしょうか。



余談ですが
この碑の写真を見せて
「あ!」と目が輝く人は
この近くのラブホ街の常連です。
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