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酒はないイラン式料理本 [活動写真]

映画「イラン式料理本(Iranian Cook book)」を観ました。

当然!イランの映画ですが。

ストーリィはありません。
料理のレクチャーの映像でもありません。

モハマド・シルワーニという 30 代と思われる監督が
周囲の女性の調理している姿を
撮っているだけです。



大きな体の義母はこの映画で存在感が強い。

目の前のやせた自分の夫と
夫の母(つまり姑)をののしりながら
ときにはふたりに手伝いさせて
ぶどうの葉に包んだものと
体に合わせたような巨大な肉だんごを作っていました。


母と伯母は
ラマダンの豪華な料理のために朝から働いていました。


母の友人は豆のピラフ作りです。

14 歳のとき
40 歳の夫の元へ嫁いだとか。

「奥さん!お若いですね」と問えば
「50 歳だ!若くない」と
答えていたのがおかしかったですね。
夫は自分の年令は数えないのですね。


監督の妹と監督の妻は
まだ 20 代の普通の現代の女性で
女性にかかる家事の負担に不満があるようでした。

案の定!この撮影後に
ふたりとも離婚したとか。はは。


友人の母は 100 歳。

9 歳で嫁いでから
多くの辛酸をなめてきたようですが
おだやかな
ふるさとの日だまりに座る
日本のおばあさんのようでした。


そう!
イランというけれど
日本でよく見かけるようなキッチンです。

まず!台所が
日本のシステムキッチンと見間違えるような
ガステーブルにレンジフードファンにシンク。

日本の旧家の法事のように
食卓で食べるのではなく
みなさん!座って食べています。

ランチ・マットを敷いて料理を並べていました。
結構!高価なマットのようでしたが。



日本の日常と同じくごはんを炊いていましたね。
炊飯器のある家もありますが
多くは米を茹でていました。

中尾佐助著/料理の起源/の米の料理の項に
いろいろな米の調理法が記述されています。

湯取り法というのがあって
その 1 種に
「二度飯」という方法があるそうです。
米を茹でた後に湯を切って釜で蒸しあげるとか。

イランの米の炊き方もそんな
「二度飯」のように思えましたが!果たして。



遠くの国のはなしですが
嫁と姑!
夫と妻!
家事の不公平!
過去と現代!
そこへまといつく喜怒哀楽は
みんな日本と変わらないですね。

米料理が多いのも
私にはなにより親近感があります。

あ!
決定的に違うのは
調理時間が大変長いのに
会食でも食べるのはあっという間!

アルコールがないんですか!?

ないんですね。
世は移ろいでも
厳格な宗教にはしばられているんですね。

でも!私にはちょっと寂しい食卓ですね。



上映初日に行ったら
映画館から
イランビールのプレゼントがありました。
blogイスターク.jpg

ん!?
ビール?!
イランにアルコールがあるの!?
まさかね!

このビールのような飲料(ISTAK)は
やっぱり!
「アルコール 0 % ビールテイスト飲料」との
表示がありました。

(敬称略)
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