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秋の高見山にて [野道!山道!恋はけもの道!]

いいお天気です。
よっし!行くぞ!
ちょっと(後述の事由で)不安ですが。

高見山登山です。
奈良交通の登山用の夏季直通臨時バスで
最後まで残っていた高見山便も 10 月で終わります。
まぁ 10 月ですからね!夏というのもね。

高見川のそばの杉谷公民館から登ります。

いきなり急坂が始まります。
高見山はずっと坂道ばかりです。

登り始めの道は旧伊勢南街道だそうですよ。

紀州・伊勢・大和を結ぶ交易の道。
伊勢参宮の道。

紀州街道とも呼ばれた
参勤交代の道でもあったのですね。
それでかどうか!石畳があったりします。
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古市跡?!
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こんな山中のなにもないところで!?

すぐそばに「虱(しらみ)とり」という場所?!
今日のように天気のいいときには
旅人がこのあたりでシラミを取りながら
ひと休みしていたのでしょうか。



雲母曲(きららひじ)というところに
天狗岩の標識があったので山中に分け入ります。
急斜面のけもの道のようなか細い道をトラバース。
崖下に落ちそうになります。

体がふらついています。
特に右足の踏ん張りがききません。

今朝!起床時に立ち上がったとき
本棚にゴンゴンゴン。
ベッドの周囲に本棚の壁がありますからね。
なんだかおかしい!

2 日前に公園で後ろ頭を打ちました。

こどもの遊び場を仕切る
鉄管を曲げたような柵に座って
人待ちしていたとき
両手で支えて体を浮かし
両足をそろえて上げて
胴体と 90 度に伸ばそうとしたのです!思いつきで。

足が 90 度に上がる前に
天空が回転!?
胴体が 180 度後ろにひっくり返りました。

結果!ご~ん!

その後遺症!?まさか!

そんなに苦労して進むものの
どこに天狗岩があるの?!



林道が横断する小峠に出ました。
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なんですか!寄り道していたら
まだ1/3も登っていませんね。
もう!疲れましたね。

この林道を右に進めば大峠。
相撲の高見山が寄進した鳥居のある
登り口があります。

××十年前にカップルできたときには
そちらから登りましたが。
通行止め?!

よかったです。
つまらん(?)思い出がよみがえらなくて。

まっすぐ進みます。

どえらい急坂!
ますます体がぶれぶれ。
滅多に使わないポール(杖)を出します。

でも!やっぱりふらふらと!こけそう。
困りましたね。

頂上ですかぁ!?
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急坂の踊り場ですかぁ。ああ。

やっと平野集落への分岐。
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もう行くしかないですね。
クマがなんだ!
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意識がぼんやりしているので怖いもの知らずです。

ここは東吉野村なんですね。
西吉野村は地図から消えましたが。



岩の多い足場の悪い急坂になりました。

国見岩!息子岩!揺岩(ゆるぎいわ)!
由緒あるのかないのか大岩がつづきますが
下を向いたまま。
仰ぐとくらくらして!倒れそうになります。はは。

笛吹岩。
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見晴らしがいいところ。
いつも携帯しているのに
1 度も吹いたことのない笛を吹いてみます。

でも!そんな笛を吹く場所ではないようです。
よいこはマネしてはなりません。

頂上の避難小屋が見えてきました。やれやれ。
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高見山頂上。
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標高 1,248m 。



奈良県東吉野村と三重県(旧)飯高町との境界。
360°の展望。
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とんがった山頂は狭く
登山者の多くが急斜面でひなたぼっこ。
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頂上の高見神社の祠(ほこら)の横に
石上大臣の歌碑がありました。
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「吾妹子を去来見の山を高みかも」
「大和の見えぬ國遠みかも」

今!万葉集を見ると
初めの方(1-44)にありますね。

「吾妹子乎 去来見乃山乎 高三香裳」
「日本能不所見 國遠見可聞」
(わぎもこを いざみのやまを たかみかも)
(やまとのみえぬ くにとほみかも)

でしょうか。

従駕作歌(おほみともしてつくれるうた)と
ありますが。

天皇(持統帝か?)について
伊勢に行ったときの歌?!

「高見にて 背伸びして見る 山また山」
「大和の国の 愛しき人よ」

私の勝手な訳ですよ。
答案用紙には書かないように。

でも!一行がこんな高い山に登ったものかどうか。



秋風のさわやかな中
落ち着いて見渡せば紅葉が。
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あの赤い実は。
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マユミ(檀)かな。
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マユミは万葉集にもいくつかありますね。

「白檀弓 今春山爾 去雲之」
「逝哉将別 戀敷物乎」(10-1923)
(しらまゆみ いまはるやまに ゆくくもの)
(ゆきやわかれむ こほしきものを)

万葉集では「白まゆみ」という単語ばかりのような。
詳しいことは知りませんが。



山頂付近はもう晩秋の風景。
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深呼吸しながら 30 分ばかり休憩。
前に後ろになりながら
いっしょに登ってきた
おね~さん方が
コンロでラーメンを作っていました。

女の子ばかりで面白いのでしょうか。
命短し!恋せよ!乙女。
よけいなおせっかいですが。

おにぎりを食べて
凍らせてきた缶ビールを飲みます。

くらくらが取れました。
くらくらにもうひとつ
酔ったくらくらが重なって打ち消し合って
揺れが止まったのかも。はは。

元気になったような気がして
きた方向に急坂を勇んで下ります。

今 1 度
笛吹岩から谷底をのぞいてみます。
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くらくらしていたら落ちるはずですが。



(万葉集訓読みは佐佐木信綱編/新訓万葉集を参照)

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