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鱧(はも)の皮 [絵に描いたどじょう地獄]

上司小剣の「鱧(はも)の皮」は
90年ばかり前に
「ホトトギス」に発表された小説らしいです。
明治から大正にかわる頃の道頓堀が舞台です。

家出しているうなぎやの道楽主人が
東京からお金の無心の手紙をよこします。
手紙のおしまいに小さな字で
「ハモの皮をお送りくだされたく候」と書いてあったのです。

「東京にはあれおまへんてな」
家つきの女主人が
夫の好物を思い出して心が乱れます。
あほ旦那とか道楽息子とかが登場するストーリィ!
普遍の大阪モノですねぇ。

「ハモの皮を細う切って二杯酢にして
 一晩くらい漬けとくと
 ぬくめしに載せて
 ちょっといけるさかいな」
女主人の叔父さんののんきなせりふです。

おいしそうですね!
さっそく今日は
「ハモの皮」を買いに参りましょう。

あああ!
「ハモの皮」の高いこと!!
激安スーパーでも
50グラム198円!
牛肉より鯛(タイ)より高いじゃないですか!

ところで
この小説の中で叔父さんを
老若男女だれもかれも普通に
「おっさん」(小説の仮名遣いは「をツさん」)と呼んでいます。

私がこの街に流れてきたとき
土着の某中小企業の社長殿を
失礼と思いながら
くだけた席で「おじさん」といえば
いつでも平和な顔で応対してくださってました。

が!あるとき
口がもつれて意に反して「おっさん」と呼びましたら
「あほんだら!」と
けんかになりましたけど、、、、?!

それ以来
「おっさん」は
下品で危険な言葉だと認識していますが
どうなんでしょう!?

まぁ
昭和さえはさんで
時代が大きく変遷しています。
「ハモの皮」も
「おっさん」も
時の流れに身をまかせるまま。
明日の行方はだれにも分かりません。
(敬称略)


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