犯行現場には私の指紋だらけ

喫茶店に泥棒が入りました。

「ノブを中心にドアの上から下から！」
「壁も床も！」
「あんたの指紋だらけ！」
「どういうこっちゃ！？」

“ はい！私が犯人です！”
んな！あほな！

「盗んだお金！返してよ！」

よくいいますね！
あなたが開けてみてといったからでしょ！

その日！喫茶店の裏口のドアを
そこのママがどんどんたたいていました。

「ちょっと開けてみて！」

開かないらしい。
私が鍵穴にキーを挿してみても
固くて少しも回りません。

私も同じように
ドアをたたいて！押して！
引いて！ゆすっても！
全然！動きません。

“ 鍵屋に走りますか！”
「そうする！」
“ あ！開錠してもらうには身分証明書！”

そのときはなにも知らずに
のんきな会話をしていたのに
実はすでに
泥棒にやられていたのです。

ドアに鍵がふたつあります。
ふたつとも施錠したまま
ドアを強引に押して
鍵を壊して侵入したようです。

どんな！馬力のやつだ！

また強引に閉めて帰っていたのです。

シャッターは必要ですね。
シャッターがあれば防げたかも。

ともかく！私の指紋！？

困りました！
当分！その方面から疑われて
尾行されるのかなぁ！