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呉竹は淡竹 スペアリブ煮 [ゲリラの宴]

漢の男が呉で筍(たけのこ)を食べました。
知らない食べものだったので問うと
「竹」だとの答え。

漢に帰って竹のすのこを煮てみたのですが
いっこうに煮えません。

「だましやがった!」

邯鄲淳(132 ~ 220 ?)撰/
笑林/松枝茂夫訳/にありましたが。

呉で食べたので
「呉竹」の筍だったのでしょうか。



現在!筍で消費も好みも一番は
孟宗竹のそれでしょうか。
しかし!
日本伝来は諸説あるものの
孟宗竹の筍を
最初に生産したであろうと思われる鹿児島では
「デミョ コサン カラ モソ」と
順位があるそうな。
(大久保恒次著/うまいもの歳時記)

デミョは大名竹
コサンは布袋竹
カラは淡竹(はちく)
モソは孟宗竹の順番らしい。

意外に孟宗竹の筍の順位が低い。

孟宗竹より上の淡竹。
淡竹は日本の竹かと阿呆な私は思っていましたが
呉の国からきたというので
「呉竹」とも書くのですね。

「呉竹」を「くれたけ」と今は読まないでね。
書道の時間になってしまうから。



そんな淡竹の筍の季節です。

今夜の山賊の野合は
いや!外食は
外食といっても!外で好奇の目にさらされる宴ですが
淡竹です。



「あれ!?淡竹じゃないじゃないの!?」

淡竹ですよ!

まず!
豚肉のスペアリブの表面に焼き色をつけてから。
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コーラと赤ワインで煮ます。

酒粕も加えます。

「やめてよ!」
「あんたの思いつきのレシピの実験台は!」

大丈夫です!
まかせてください。

「1 度くらい試したの?!」

全然!

「やっぱり」

大丈夫ですって!
私のレシピが失敗したのは 2、3 度だけです。

「2、3 度成功しただけのような」



うるさい声は無視して
なぜか!お好み焼き屋から流れてきた
蜂蜜をどぼっと加えます。

醤油を遠慮なく加えて
しばらく煮込めば
なにかできましたよ。

「なにかじゃ困るのよ!」

大丈夫ですって!

下茹でした淡竹の筍と新じゃがと
生のままの新タマネギを
いっしょに煮込みましょう。
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もう少し煮込もうと思っていたのに
あっという間に食べてしまったじゃないの!
写真撮るまで待ってくれずに。

ま!おいしかったからでしょ。

「待たせ過ぎ!」
「なにか食わなきゃ!気が変になってたの!」

ご先祖が八重山諸島の島民で
豚肉ばかり食べてきたおじさんが
「おいしいよ!いいんじゃない」と高評価。
ね!専門家(?)がいっているでしょ。

仕事の関係で遅れてくる
アラフォー(around 40)のおね~さんの分が
筍もスペアリブも
それぞれふた切れしか残っていないじゃないの!

どうしよう!
ゆで玉子でも入れておかねばなりますまい。



(敬称略)
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土手鍋 牡蠣と牛すじと [ゲリラの宴]

土手鍋をします。

「味噌の土手を作って煮るのですな」
「鍋の縁に味噌を塗るとか」

塗りません。
食べていたら!溶け出して
やたら味が濃くなるので。

昆布だしに
米味噌と豆味噌とで味をつけるだけ。

土手鍋といえば
まず!カキ(牡蠣)ですね。
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カキを「しゃぶしゃぶ」して食べます。

それから!野菜を入れて!全部食べてから
牛すじ肉を煮ます。

牛すじ肉は昆布とかつおだしで
2 日間煮込んで柔らかくしておきました。

その後また野菜を入れて食べましょう。

最後になにがなんでも
脂肪肉を食べなければ終わらない
ビール樽腹のおじさんのために豚肉を入れます。
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「1 度に全部入れて」
「ちゃんこ鍋にしたらいいのじゃないの?!」

よくはありません。
おしゃれじゃありません。

だいたい!ちゃんこ鍋という鍋はありませぬ!
ちゃんこ(力士の食事)の「鍋もの」はあっても。

その「鍋もの」でも
「鶏のそっぷ炊き」なら鶏肉だけ。
「あんこうのちり」ならあんこう(鮟鱇)だけ。

寄せ鍋スタイルのちゃんこの鍋はない!
(山本保彦著/ちゃんこ風土記)とか。

相撲取りだって
「まぜこぜにしてひっかきまわしたような」料理は
好きではないと
横綱・佐田の山がいっています。

佐田の山は後の日本相撲協会 7 代理事長。
昭和 43 年(1968)の
アサヒグラフの「わが家の夕めし」!
古いはなしで!すみません。



これは昔から
自称・他称の食通の!うるさい人がよくいう
食べ方ですね。
牛鍋なら牛肉だけ食べろだの
鯛(たい)鍋なら鯛だけ入れろだの。

そうすれば
食材の味がよく味わえるのでしょうね。

西太后(1835 ~ 1908)が
毎日(!)食べたという伝説の満漢全席。
食卓に並べきれないほどの品数は
たぶんに「ごった混ぜ」の料理が
ないからではないでしょうか。

宮廷料理は材料そのものだけか
単純な素材の組み合わせ料理が多かったのかも。
それで皿の数も増えたのですね!たぶん。

「ごった煮」は下衆(げす)料理なのです。



ああ!
順番を守るようにいったでしょうが!
それなのに!なんでもかんでもぶち込んだりして。

ごった煮にして!あっという間に食べられて!
逃げられました!
黒くにごった鍋だけを残して。
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げすもげす!
山賊の野合みたいな宴ですから。
冬の外食(屋外でする情けない食事)ですから。
早く逃げなければ凍え死にそう。
これが似合いかも。



今!
愛新覚羅浩著/食在宮廷/を広げてみると
清国の宮廷料理に「鍋もの」もありますね。

それは火鍋!
熱鍋!
一品鍋・八仙鍋!の
3 種類に分類できるようです。

ただし!皇帝一家は
めいめいが
勝手に箸を突っ込むことはないようですが。



(敬称略)
タグ:愛新覚羅浩
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酒粕芋煮 [ゲリラの宴]

寒いので外食(ただ!屋外で食べる食事)は
芋煮会をします。

文句ありますか。

と!開き直ったものの!
芋煮会の芋煮ってどんなレシピでしたか。

主に東北地方で盛んですかね。

里芋と豚肉かな。

ところによっては里芋と牛肉。

味噌味だったり醤油や塩で調味したり。



池波正太郎が
「芋ノ子汁」に飽満したと
「食卓の情景」に書いていますね。

それは鶏肉と里芋の汁らしい。
秋田県大曲市の旅館で。

鶏肉で作る地方もあるのですね。



そんなに緊張することもありますまい。

なんでもあるものを入れましょう。

昆布だしに酒粕と白味噌と塩を入れて調味。
豆乳を加えてさらに白くしましょう。
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鶏肉!豚肉!鮭(さけ)!カワハギ!
里芋ははずせませんね。

食べるときにチーズをトッピングしませんか。
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寒い!

石油缶に炭を入れて股火鉢。

  踊り子の 足炉(あしろ)して待つ 出番かな (芋蔓)

なんて句がありますが。

出番が永久にこない人たち(失礼!)が飲む芋焼酎は
熱湯を注いでもすぐ冷めて
師走の風は容赦してくれません。

酔いが覚めた翌日
部屋中がキナ臭い!?

着ていた服が炭火でいぶされて
燻製(!)になっています。



(敬称略)
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チリトリ鍋 [ゲリラの宴]

「チリトリ鍋」をします。

といっても!
そんな鍋!売っているんでしょうか。
そもそも!一般的な「鍋もの」なんでしょうか。
だれかが
商標登録(!)していることばなんでしょうか。

ま!よろしい。
売るために作る訳じゃありません。
山賊の野合のような外食ですから。
外食といっても外で食べるだけですが。
いつものように道端で嘲笑の中!
もう!やめようよ!恥ずかしいから。



では!浅い知識だけでやっつけますよ。

食べたことはないけど
肉(ホルモンだったような?)と野菜と
ニラをてんこ盛りに積み上げて
味噌だれをのせて点火するような気がします。

気がするだけですが。

近所からホットプレートを借りてきました。

「もう!ガタガタやから!返却不要!あげるけど」という鍋。

縁が少々あるので
チリトリ鍋の代用にはなるでしょう。

肝心のニラとキャベツときのこ。
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もう!できたようなものでしょう。

あとは肉ですね。

牛豚のホルモンは買えなかった(?)のですか。
代わりに鶏肉の砂ずり(砂肝)に肝!手羽先。

サワラ(鰆)やブリ(鰤)も入れるんですね。
獣肉の脂好きのおじさんのために豚肉も。
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鍋に積み上げて
田舎風の味噌とコチジャンをのせて
おまじない程度に日本酒を振って加熱しますよ。
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秋が深くなって
とても過ごしやすい気温でもないのですが
暖を恋しがる初冬のコオロギ(蟋蟀)のように
人が集まってきます。

他人が食べているのを見るもんじゃありません。
日本人なら回避するはず。
礼節はなくなっては困ります。

「仲間に入れろ」という
エラソーな口ききの年寄りもいます。

ふるまっているのじゃないのですよ。
会費を徴収して催行しているのですよ。
最初から参加するのなら考えなくもないのですが
(ま!それでも相手にしたくありませんが)
途中からは無理でしょう。

「ひと口くらい食わせろ」とか
「カネくらい払ってやらぁ」と 1 万円札を投げる輩も。

けんかを売っているとしか思えません。



あっという間に私の箸を奪い取って
ガバガバと食べて逃げる
ブランド品で身を固めた女性もいます。
高級といわれている飲食店のママですが。
いつものことなんですが。

聞くところによると
よそでもそうしているとか。
なにも食べていないのでしょうか!
きれいなナリをしていて!飢餓に苦しむ貧民みたい。



なにか変。
こちらが変だから類を呼ぶのでしょうね!きっと。
変な大阪暮らしがつづきます。



追記
昔!ちりとり鍋もどきをやっつけていましたね。
拙ブログ 2010/04/14
すっかり忘れていましたが。
学習能力なし!です。
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塩こうじ鍋で下等な宴 [ゲリラの宴]

人の欲望を見るのは卑(いや)しいことだと
しつけられてきたような。

食欲!性欲!出世欲!金銭欲!等々。

人に自分の欲望を見られるのも恥ずかしいことです。

だから!歩きながら食べたり
電車の中でキスするのは
私の感覚ではひとつの特権意識かも。



その恥ずかしい食事風景を人にさらしている
アサヒグラフ編/わが家の夕めしを
秋の夜長にパラパラ。

カメラが入れば演出過剰な人もいるんでしょうねぇ。
いつもよりごちそうを並べたり
いつもより粗食にしたり
奇をてらって目立とうと(?)したり。



作家の稲垣足穂(いながきたるほ 1900 ~ 1977)は
1 本のビールを夫婦で飲んでおしまい。
つまみも肴もなんにもない。

これ!演出なんですか。
日常なんでしょうか。



稲垣は完全な孤食主義者ですね。

室生犀星(むろうさいせい 1889 ~ 1962)の
「すき焼き鍋をやってかん酒を飲む」
「あんな下等なはなしがあるもんか」という発言に
納得しています。(稲垣足穂著/澄江堂河童談義)

臭いおばさんやら
不潔なおじさんと食べられますかいな!
ひとつの鍋を恋人とつつくのならともかく。

たとえ清潔でも
浄不浄の観念の個人差は
持って生まれたものでしょうね。

それは芸人や有名人にも結構いるようですが。
鍋を囲む食事のある大相撲の修行はできませんね。
する人は少ないでしょうけど。



塩麹(しおこうじ)をもらいました。
塩麹ブームがありましたね!この間。
そのときに買い込んでいたのが残っていたのですか。

結局!塩麹メニューが定着しなかった家庭や
居酒屋が多いようですね。

賞味期限が切れていますが
冷蔵庫の奥で静かに眠っていたので
悪変はないような。

それで!塩麹鍋。
blog塩麹鍋.jpg

ですが!
そんな鍋!聞いたような!聞かなかったような。
試した記憶がありませんが。

まぁ!いい!やりましょう。

市販の顆粒だしを振ってから塩麹を入れます。
心配いりません。

塩麹をどばどばと入れて
日本酒とおまじない程度に砂糖を振って、、、
こんなもんでしょう。

予算に応じて買い込んだ
魚介と鶏肉と豚肉と牛肉と
油揚げと豆腐と野菜を煮食いです。

路地裏で
衆目の中で
ビールを飲んで
焼酎をあおって
ひとつの鍋。

とっても「下等なはなし」です。



(敬称略)
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