SSブログ

ワカメゆらゆら 3 ワカメはメ [オチのない小さな話]

角川書店編の俳句歳時記に

「潮の中 和布を刈る鎌の 行くが見ゆ

高浜虚子の句がありましたが。

「わかめをかるかまの」!?
すごく字余りですが。
字余り!字足らずが特徴(!)の
風天(渥美清)の句ならともかく
俳句の大家が?!

念のため
虚子編の新歳時記を見ても
おなじ句がありました。

あ!
虚子編の新歳時記に若布刈竿!
若布刈舟!がありました。
「めかりざを」!
「めかりぶね」!と読むらしい。

「若布」は「め」ともいうのですね。

たしか!
松本清張作の小説「時間の習俗」では
犯人が「和布刈神事」を
アリバイに使おうとしていましたね。

「和布刈神事」は
「めかりしんじ」というのでした。

「和布」を「め」と読めば
虚子の句になんの問題もありません。

今!あらためて「時間の習俗」を見れば
多くの俳句を引用していました。

「早鞆の 潮薙ぎの藻に 和布刈るかな 雲屏
(はやともの しおなぎのもに めかるかな)

「脛出して 和布刈りの寒さ 知る夜哉 蓼太
(はぎだして めかりのさむさ しるよかな)

「傾きて 盤石にのる 和布刈桶 晴
(かたむきて ばんじゃくにのる めかりおけ)

みんな「和布」を「め」と読んでいますね。

無教養なものにはちょっと不可思議。
虚子編の新歳時記の「わかめ」「め」は
みんな「若布」としか書いてありません。

が!その虚子が「和布」と記しているとは!?

揚げ足取りのようないちゃもんですが
「時間の習俗」には
「め」とときには「和布」の漢字をあてて
「わかめ」というときには「若布」と
松本清張は書き分けています。

日本語!ワカラナ~イ!



「め」とは
もともと海藻のことだったのかも。

ワカメは海藻の代表的なものだったので
「め」だけいえば
ワカメと分かる場合が多いのかも。

ついでにいえば
海藻と海草とは違う(?)のですね。
日本人はエラい!
使い分けているとは知りませんでした。

なにも勉強しないで
義務教育を終えていますね。



「和布」を「め」と読んで
驚いていてはいけませんね。

堺市に「百舌鳥」や「中百舌鳥」という
JRや南海や大阪メトロや泉北高速の
駅があります。

「百舌鳥」を「もず」と読んでいます。
漢字みっつにふりガナふたつ。

宝塚市と川西市の境に
「雲雀丘花屋敷」という
阪急の駅がありましたね。
「ひばりがおかはなやしき」です。
これでもかというほど仮名がつづきます。

はなしが!どんどん
澪(みお)をはずれて!すみません。



(敬称略)
コメント(0) 
共通テーマ:グルメ・料理

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。