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うなぎのかば焼きは終わった [はなしのはなし 食えぬ梨]

旧聞に属するはなしですが。
今年の土用の丑の日前後のざれごとです。



「うなぎ(鰻)」を食べます。
と!威張って
いうほどのことでもありませんが
「名代 宇奈とと」に入ります。
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「うなめし」を食べます。
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税込み 550 円です。
安いです。

刻んだうなぎのかば焼きが
トッピングしてあるだけです。
でも!私には十分「うなぎ」です。

記憶がさだかではないのですが
永六輔が
天ぷら抜きの天丼を
広めようとしていたことがあったような。
天ぷら抜きとは
ごはんに天つゆだけじゃないですか!

うなぎ抜きのうな丼も
おいしそうではないですか。

この「うなめし」は
刻んであるとはいえ
「うなぎのかば焼き」がのっている
ぜいたくな(!)食べものです。

キュウリの
柴漬け風な香のものがありました。
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たとえ!うなぎ抜きのうな丼でも
この漬けものがあれば!十分おいしいはず。



今年は「うなぎ焼きます」の
ポスター(?)を描きませんでしたね。

「土用の丑の日」「かば焼き」の貼り紙を
酔狂にも
センスのない私に依頼してくるところは
昨年までまだ 1 店だけ残っていましたが。

丑の日を待たず
その居酒屋のおじさんが急死しました。

夜中に斎場に行ってみると
通夜も告別式もしないそうで!
小さな部屋の隅で寝て(!)いましたが。

頬をペンペンして
「うなぎ!どうするの!?」
とだけ尋ねて!
答えがないので帰ってきました。



居酒屋のおじさんが亡くなって数日後
「遺骨をあずかってくるので
「お別れ会をします。
とのこと。

いらん!いらん!お骨はきらいや。
持ってこなくてもいい。
お骨がなくてもかまわん!お別れ会は!と
喫茶店のおばさんがいっています。
同感です!が!
叱られたらつまらんので黙っています。

「遺族の方はきません。
「さらに!家族のように親しかったひとも
「だれも表に出たくないというので
「そこで!発起人はあなたとA子さん。
「設営はB子さんが選ばれました。
「パチパチパチ!

だぁれ!?あなたって!
私のこと?!
ちょっと待ってよ。
拍手!すんじゃありません。

もっと!自称でも
地位も名誉もおカネもあり
でしゃばること大好きなひとが
なん人もいるでしょ?!

思いやりも協調性も友人もなく
おカネはまったくなく!
忖度(そんたく)できないものが
発起人になったっておかしいでしょ。

どうも!それだからいいようです。
ある小料理屋のおばさんが
ナイショでいうことにゃ!
(大きな声のナイショですなぁ)
お別れ会のやり方に
いちゃもんをつけるメンドくさいひとが
必ず出るといいます。

そのときに
あの変態のすることですから!といえば
いい訳になるらしい。

なるほど!いい考えですね。
ん!?
だれが変態やねん!あたっているけど
おらたちをバカにしてませんか。



発起人も段取りするひとも
みんなアカの他人だから
遺族に叱られないように
香典も供物も供花も受け取らないこと。
会費も徴収しないこと。
宗教はなし。
なんてことも決定(?)しています。

それでその経費はどうするのよ!
さっそく!案内のはがき代が必要では。

居酒屋のおじさんの住所録を見たら
250 人くらいいますよ。
客かどうかはわれわれでは分からないから
はがきを全部に出すことになるの?!

「それは!それよ!気にしないで。

なにが!それよ?気にするよ!

「そのうち!なんとかなったらいいよね。

どうなんとかなるのよ。

「立て替えておきなさい!人格者なら。

変態と決めつけていたんではないんかい!?

「祈りなさい。
「救世者があらわれるように。

え?!無宗教なら
頼れる神仏はいないのでは。



遺影写真を作ってきてあげる!
といったひとも!
それっきりやってきません。

A子ちゃんのスマホにあった古い写真を
引き延ばして
プリントして作ったのですが
まず!後ろの風景を消したり
他もいろいろ修整しろといいます。

できません。
ソフトもアプリも知りません。

そんな修整!ちゃちゃちゃと
簡単にできるというひとたちに託したら
かれらもまたやってこなくなりました。

なんだか頭にきたので
賽銭箱型の白木製の小さな
箱(賽銭ともなにも書いていません)を
1,700 円も出して買ってきて
遺影の前に置いていたのですが
今!現在!
ちゃらりんと音がする程度!入っています。

開けてみる気も起きません。

「口が小さくてお札が入らなかったもので。

折れば入るでしょうが!
貸してごらん!折ってあげるから。

口先だけのひと!多し。
心が痛まないのでしょうか。
口を開けば!ひとの悪口しかいわなくて
社交性が皆無の私がいうのも変ですが。



「かば焼き!終わったよね。

アラフィフ(around 50)の
女史からでんわ。

まぁ!そうですね!知らんけど。

「冷凍庫に残ってないかなぁ。
「あそこのうなぎ!身が厚いよね。

いつも仕入れが 1 尾 1,500 円から
1,800 円くらいのものでしたからね。

それをかば焼きにして
2,500 円くらいで売っていたので
お得といえば!お得です。

「でんわが通じないのよ。

あのおじさん!
ちょっと遠いところに行ったのです。

「どこよ!?

天国に行きました。
知らなかったのですか。

「伏せっていたのよ。

がいにん(子宮外妊娠)ですか!?

「やめてよ。
「あなたねぇ!先々月!
「P子ちゃんが緊急入院したときも
「そういいふらしたそうやないの。

まったく関係なく!知らないのに!
あんまりしつこく
2、3 のオトコが聞いてくるので
そういっただけです。
いいふらしたのは!かれらでしょ。

「失礼よ。

反省します。

「あのひと!オトコいない歴 10 年!
「今!更年期障害で不機嫌!
「あの年令とあの女体とあの身の上じゃ!
「妊娠不可能。

おね~さんのほうが
より失礼だと思いますが。



「宇奈ととにいるのかぁ!
「うな丼を買ってきて。

おカネ!くださいね。

「カラダで払うから。

いらん!いらん!

いや!待って。
そのカラダの権利!売ってもいいですか。

昔!たわむれに
たぶんP子さんかだれかの
「5 分おさわり券」や
「セーラー服着替え見学券」を
名刺の用紙に刷って
試しに居酒屋に見せたら
即断で「買う!」といいましたよね。

おね~さんの「カラダ」の
切り売りの債権を作りましょうか。

あの居酒屋のおじさんは
やさしくて!スケベだから
買うに違いないのですが
あちらの世界にまで
売りに行けないですね。

残念。

うな丼!税込み 590 円。
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現金と引き換えですよ。



(敬称略)
(これはフィクションです!ぜったい!)
コメント(2) 
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コメント 2

ドンゴロス

うなめしおいしそう。しば漬けもうれしいですね。
by ドンゴロス (2023-08-08 16:21) 

ほっ

牛丼屋に行ったり
から揚げの店やラーメン店や
カレー店等に座ったりしたとき
なにがうれしいといって
ただの漬けものやらふりかけやらがあれば
心は欣喜雀躍。

いつも見ていただき Mahalo!
by ほっ (2023-08-08 17:29) 

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