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砂ずりの藤 奈良の八重桜 [南都有情]

内侍門から御本殿を盗み見します。
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御本殿参拝は有料ですから
たいていこの辺で拝見して通り過ぎていますが。

奈良の春日大社の春。
藤が咲いています。

春日大社は藤原氏の氏神。
藤の木と縁があるのでしょうか。
もっとも元々は中臣氏ですから!
どうなんでしょう。

藤原氏が異常に繁栄して行くと
この神社も興隆したのでしょうね。

咲く花の 下にかくるる 人おほみ
ありしにまさる 藤のかげかも

「伊勢物語」にある(たぶん!)在原業平の歌。
酒席で瓶にさしてある藤の花を見て
主客の藤原良近(まさちか or よしちか)に向かって
茶化したような歌を詠(よ)んだとか。

一同が不快な顔をすると
ときの太政大臣の藤原良房の栄花の絶頂を
詠(うた)ったとつけ加えたそうです。

「大鏡」によると
それまでは藤原氏と他の橘氏や伴氏など 6 氏が
権勢を競っていたのかも知れませんが
良房の父の冬嗣(ふゆつぐ)から隆盛のきざし。
良房からは
藤原氏が摂政・関白・太政大臣の
重要ポストを独占するようになり
わが世の春を謳歌するようになったようです。

ただ!藤原良近という
この日の主客が気になります。

元をただせば
藤原不比等のこどもが藤原 4 家を創設しました。
冬嗣は北家藤原氏なんですね。
良近のことは浅学にしてよく分かりませんが
式家藤原氏の系統
つまりこの時代には
傍系になっていたのでしょうか。

つまり藤原良房の北家藤原氏だけが特別?!

いや!北家藤原氏でも良房の系統!
さらにその中のひとりだけが
幸運に預かるのは世の習いでしょうか。

藤原姓を名乗っていても大変なんですねぇ。



「伊勢物語」の業平の歌の藤の花は
3 尺 6 寸あったそうですが。
1m を越える花房ですか。
六尺藤とか九尺藤とか園芸種があるので
不思議でもないですか。

春日大社には慶賀門のところに
花房が長くなることで有名な
「砂ずりの藤」がありましたね。
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でもまだ!ほんのり紫色が見え出したくらい。
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この種類は
いきなり花柄が長くなってから咲くのじゃなく
咲きながら徐々に伸びて行くのでしたよね。

寂しさは
上から下まで花がそろわないことですね。
先が咲くころには元の方は枯れていたような。

5 月の連休どきには長くなっているはずです。



連休どきに満開になる
桜の中ではチョー遅咲きのナラノヤエザクラ!
ぼちぼち咲き始めるころでしょうか。

ナラノヤエザクラといっても
漢字で「奈良の八重桜」と書く
そこつな人の言動を鵜呑みにして
奈良に植えてある
八重の桜だと思ってはいけません。
ま!奈良に植えてある
八重の桜には違いないのですが。

ナラノヤエザクラは
LEDのある!いやもとい!
伝統のある立派な園芸品種名なんです。

東大寺の北にある知足院に
原木だか標本木だかあったのですが
私が訪ねたころにはすでに枯死していました。

最近!再生したと聞いたような。
そのうち確認に行ってみますが。

奈良の遅咲きの桜は
この品種が多いのじゃないでしょうか。

外国の観光客ばかりが群がっているのは
興福寺の横の桜。
ナラノヤエザクラですよね!?
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ん?!
こんなに華やかな花でした!?
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広大な奈良公園の
あちらこちらに咲いていますが。
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どうも私のイメージと違うのですが。
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東大寺勧進所の
塀からのぞいている花もそうでしたよね。
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やっぱり今日はピンときません。
別種のような、、、?
私の頭が変なのでしょうか。

三月堂。
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あ!三月堂の前の桜。
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これですが!私の頭にあるナラノヤエザクラは。

そうそう!
標本木(!)がありましたね。
私が勝手に決めている標本木ですが。

奈良県庁の横の駐車場の桜。
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ああ!貧相になっています。
可哀そうに。

ささやかな花をつけています。
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咲き始めは純白でも
翌日からどんどん
ピンクが濃くなっていきます。
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