君子大阪のイタチに近寄らず

ちょっと訳ありの
「松茸」を入手しました。

松茸といっても
袋を破って
椀に入れて
湯を注せば
松茸の香りのすいものになるという
インスタント食品。

100 いや! 200 袋以上あったかも。

持ち歩くのはじゃまなので
昔なじみの喫茶店に寄り
ママに頼んで
低い棚の隅に夕方まで置かせてもらいました。

たまたま！居合わせたファンキー野郎が
「なんすかぁ？」と聞くから
“ ひとつかみならあげるよ ”と答えました。

ない？！
その「松茸」がない！？
紙袋ごと！ない？！

夕方！喫茶店にファンキー野郎が戻ってきて
「もらいま～す」とつぶやいて
ひとつかみ！持って帰ったそうな。

ここまでは段取り通りで！よろしい。

喫茶店はママからマスターに交替していて
いきさつは全く知らなかったようです。

すると！
だべっていた近所の有閑おババたちが
「私ももらお！」
「じゃ！私も」「わしも」「うちは大家族やから」と
みんなできれい！さっぱり！分けて
高笑いを残して帰ったそうな。

おそろしや！
大阪のおばはんたち！
罪の意識も感謝の気持ちもないのが！すごい！
ここは日本じゃないのかも？！

しかも！紙袋まで持って帰るんじゃないっ！
メモとかカタログなんかも入れていたのに。

え！？
メモはそこのゴミ箱に捨てているって？！
ばかやろ～っ！

いたちの通り道に
ひよこを置いたようなもの！？
ひよこは残らず！仕留められます。
要！不要！関係なく！全部やられます。

大阪はいたちばかり！
ひよこには怖いところです。ああ。

しかし！
私がうかつでした。ぐすん。

開店の花籠でも
葬式の供花でも
式の始まる前から！
みんなかっぱらっても
ケーサツがなんともいわない町でしたね。

ここはやしろ坂！ヌエの鳴く日々

いわゆる高級住宅地？に
建築を放棄したような敷地がありました。


付近の民家
あ？いや！お屋敷の家々に
奇妙なポスターが！？


「やしろ坂のマンションの建設の廃止が決定！」

付近の住民が
大阪市の建築確認済みの工事を
無理矢理！取りやめさせたらしい。

「景観の保護」のためだそうですが。

マンション分譲業者の肩を持つ訳じゃないのですが
奇妙なことですね！
私には奇妙に思えます。

付近に無粋な鉄筋コンクリートの
建物がない訳じゃありません。


近くの公立の学校の建物だって
昔日の景観ではないでしょうに。


不公平にも特定の建物だけを目の敵にして
法律をも捻じ曲げ
他人の経済活動を阻害するのですか。

排他主義なんでしょうね。
早いはなし！
環境問題なんかどうでもよろしい！
よそ者は帰れ！
来るのなら！徹底的に意地悪してやる！でしょ。


そういえば！郊外の分譲住宅に入居したら
町内会に
入会金 60 万円払え！といわれた人もいます。

土地の人のこどもなんかが
家を建てたら
入会金は 3 千円ばかりなのに。

市も土着民の側に立ち
市の諸々の連絡は町内会を介して行う決まりなので
町内会に入らない人は
週に 1 度は市役所に来てくれとほざいたそうな。


また！ある人は
ある祭で有名な町に越したら
新参者のこどもの祭の参加には
ひとり 30 万円持って来い！と
けんもほろろにあしらわれたそうです。

もちろん！だれが参加なんかさせるもんですか！

ちなみに！それから月日が流れ
そのこどもがおとなになった今
「どなたでもかまいません！」
「どうぞ！どうぞ！」らしい！？

人口が減って
土着のこどもも！
無論！土着の元気なおとなも
数が足りなくなったようです！
ははは！

もちろん！だれが参加なんかするもんですか！

給食はいただきません

「いただきます」といっては
いけないそうです。

小学校の給食を食べるとき
困ったことになっています。

最近の親は
つまらんことに心を痛めねばならないんですね。

それは！
「うちの子は」
「いただいてはいない！」と
ある親が学校に殴りこんできたのだそうです。

「ちゃんと給食費は払っている！」
「無銭飲食や恵んでもらってる訳じゃない！」
という主張です。

「いただきます」はそういう意味なんですか！？

日本語はめまぐるしく変遷していますからね。
あたしゃ！もう日本人の範疇（はんちゅう）から
はずれております。

学校や給食担当者は
「まずくてすみません」と
毎回！
「児童に土下座しろ」ともいっていたそうですよ。

じゃ！
「食べてやるわい！あほんだら！」と
拳を振り上げて！隣の子と 1 発殴りあってから
いただいたらどうです？！
あ！？いただくのじゃなく！食らうのでしたか。
戦闘的でいいかもね。

また！同じ市立小学校で
市の職員をしている親が
給食費を払わないのだそうです。

市の職員ですから
市立のものはみんな「ただ」という考えです。

市からもらった給料から
また市に納めるなんておかしいんです！
親からもらった小遣いから
親に小遣いをやるようなもんでしょ！

？？！

魚屋 VS 大阪のおばあさん

基本的に近所の商店街で買い物はしません。
対面販売が苦手です。

行くてをさえぎって押し売りする輩なんかを見ると
悲しくなります。

無理矢理！いわし（鰯）を
売りつけようとしていた魚屋がいました。

「本日は！いわしや！いわしや！」と
叫んで客の買い物かごに
強引にいわしを突っ込こもうとしています。

みんな困っています。
気の弱い人は買ってしまいます。

突っ込まれたおばあさんが
「ほい」と
百円玉を投げて！すたこら。

「お～くさ～ん！200円！200え～ん！」
魚屋が逃げるおばあさんを追いかけます。

おばあさんは怒りましたね！
勝手に売りつけたものを
勝手に支払いしてなにが悪い！といっています。

そう！
値段はおばあさんが決めたらいいのです！たぶん。

「返したるわい！その代わり」
「買い物かごについた生臭いにおいを取ってくれ！」
「ケーサツを呼んだろか！」で
勝負あり！

悪い魚屋は半額でいわしを取られてしまいました。

そうなるのなら！おばあさん
五円玉でもよかったのにね。

食うたらあかん！病気になる！

某大企業の食堂の厨房にいたときのことです。
といっても調理なんかをしていた訳じゃありません。
ある依頼で行って昼どきに立っていただけですが。

いつも肩で風を切っている男がいました。
まだ30代でしょう！
人よりなん十年も早く出世しているみたいです。

その男が動くと人垣が割れます。
モーゼの十戒の海が割れるように！はは。
不必要に？ちんぴら然と威張って歩くからでしょう。
父親ほど年上の部下がコメツキバッタをしています。

混んでいてもその男が座ったテーブルには
誰も敬遠して寄りつきません。

その日もひとりガツガツ食べていた男が
突然！大声をあげました！

「これはなんだぁ！？」

ははは！
ほうれんそうの胡麻和えに
絆創膏が入っていたのです！
よりによってそんな男の皿に！ははは。

食堂の責任者が
泣きながらコメツキバッタをしています。
食堂はケータリングの会社が運営しているのです。

男は許しません！
「総務部長を呼べ！」
「すぐ業者を入れ替えてやる！」
並みの部長くらい呼びつけられるほど
エラくなっているようですが
弱いものいじめは得意のようです。

困りましたね。

みんなが黙って思案顔の中
厨房の隅で洗いものだけしているパートのおばあさんが
体の割りには不似合いに大きなゴム手袋のまま
ひょこひょこ出てきました。

どなっている大男は赤鬼のようで
おばあさんは一寸法師みたいです。

“ Ｘ Ｘ くん！いつも元気やなぁ！”

ひぇ～っ！赤鬼さまに「くん」づけです！
出入りの業者の！しかもパートのおババが！

「こ！こんなもんが！」
え！？
急に！赤鬼はトーンダウン？！
明らかにひるんでいます。

“ く～たんか？！”

「い、、、いいや！」

“ そんなもんくぅたらあかんで！ビョーキになるで ”
“ ほうれんそうだけくぅとき！”

おばあさんは男から絆創膏をひったくって
静かに自分の持ち場へ帰りました。

じきに赤鬼も精気を失って出て行きました。
やれやれ。

その昔！おばあさんは
自信をなくして落ち込んでいた新人時代の赤鬼に
母親のように接し！叱咤激励していたらしい。

誰もいない夜の食堂で
残りごはんで作ってもらったおにぎりを
その男は泣きながら食べていたといううわさ。

おばあさんは
いつから勤めているのでしょう。
相当年季が入った人でも自分より前からだといいます。

「こんにちは」と私がいうと
“ ごくろはんです ”とだけ小声で答えてくれる
いつも大きなビニールの前掛けと手袋姿の
職場のヌシでした。