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ハイボール50円 ふところに銭すこしあり [うそ八百]

午後 2 時!もうランチサービスの
看板を引っ込めた店舗もあります。

空腹でJR大阪環状線の天満駅の
北の路地をさまよえば
お!
50 円だぁ!
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ハッピーアワー!つまり
この店では午前 7 時半から午後 5 時は
ハイボールのレギュラーが
税抜きの 50 円!

嚢中自有銭!
のうちゅう おのずから ぜにあり!
わが財布にも
そのくらいの酒代はありますぞ。

依存症になるほど酒好きではありませんが。
「バッテンよかとぉ 天満店」に入ります。
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「チーズ豆腐」(税抜き 500 円)
なるものをもらいます。
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柔らかくて!ちょっと甘い!
チーズ状のものを
カリカリのパンにつけて食べます。
ランチ代わりです。

ハイボールをもらわねば。
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かぁ~!
昼酒はきくのぉ!
ひとり酒はどうしてこうきくのでしょう。
酒はもうやめよう。
明日からやめよう。

周囲はカップルだらけ。
おらでも!カップルでくれば
これ 10 杯くらいは飲めますがね。
地球が回ってきても
勝手に口が
エロ!グロ!ナンセンスを
しゃべりつづけるのです。

最近はエロばなしだけに
特化しているらしいのですが。



カウンターの両隣りのカップル!
うるさい!
早く!切りあげてラブホにでも行け!

ああ!落ち着こう。
沈思黙考ができるよいこだったはず。

「嚢中自有銭」でも考えましょう。

賀知章(659 ~ 744)の詩にあったぞな。

主人不相識
  しゅじん あいしらず
偶坐為林泉
  ぐうざするは りんせんのためなり
莫謾愁沽酒
  みだりにさけをかうを うれうるなかれ
囊中自有錢
  のうちゅう おのずからぜにあり

とある別荘の庭がすばらしいので
おじゃまして
初対面のそこの家の主人と会ったのですね。
そんな闖入者(ちんにゅうしゃ)に
酒など買ってもてなすご心配は無用です。

と!ここまではいいとして
最後の行の
「嚢中自有銭」はどういう意味なんですか。

すなおに読めば
財布におカネがある!ということ?!

土岐善麿は
「ふところに 銭すこしあり」

井伏鱒二は
「ワシガサイフニ ゼニガアル」

三好達治は
「財布があれば 銭がある」

と!あたり前に訳しているようですが。

それがどういうこと!?
その銭で
この場の酒を買いましょうということ?!
自分の酒は自分で買うわい!なの!?

各訳詩の中には
深い意味が包含されているというのですが
詩心がないものには
なんの変哲もない文のように見えますがね。



私は想像します。

この別荘の主人は庭を自慢したいのです。
そして
水もしたたる美人の
二八(16 歳)の娘もまた自慢なのでは。

通る人は足をとめます。
門前市をなすといえば大げさですが。

だから!庭も娘も
ほめてあげなければいけないのでは。

娘を一輪の花と見てあげましょう。


 ゆきずりの 庭の青さに

 またひとり ふとたちどまる

 一輪の 花がまぶしい

 あるじどの 気づかい無用

 酒を買う かねならあるが

 もうすでに 酔っております

 むすめごを 花と見まがい


と!主人を喜ばせると
自分のカネをつかうことなく
酒などいくらでもいただけそう。

わが訳詩は訳の範囲を飛び越えて
なんだか卑しい想像しかできません。
エロがかった妄想ですね。
ちょっと寂しい。



「酢モツ」(税抜き 390 円)なるもの。
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繊切りのモツが酒の肴によろしい。
イヤなモツ臭さはありません。

ハイボールは 50 円でも
肴はそう安価でもありませんか。



(一海和義著/漢詩一日一首/)参照
(敬称略)
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